阪神・村上 「7回完全」から135日…巨人戦初勝利 リーグ唯一の1点台防御率1・89

2023年08月26日 05:15

野球

阪神・村上 「7回完全」から135日…巨人戦初勝利 リーグ唯一の1点台防御率1・89
<巨・神 3回、坂本から三振を奪い雄叫びを上げる村上(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神8―1巨人 ( 2023年8月25日    東京D )】 4月12日の“7回完全投球”から、135日。同じ舞台・東京ドームに帰ってきた阪神・村上が、再び仁王立ちした。今季2度目の巨人戦で6回3安打1失点。7月28日広島戦以来の8勝目を巨人戦初勝利で彩り、満面の笑みがはじけた。
 「(4月からの成長は)余裕を持って、周りを見ながら投げることができた」

 初回2死から秋広に右前打され、東京ドーム通算24人目の打者に初出塁を許すも、智弁学園の先輩・岡本和を右飛に打ち取って立ち上がった。2回は坂本、丸、大城卓から3者連続三振を奪い、直後の先制劇につなげた。

 勝負どころでも踏ん張った。3回に佐藤輝の失策絡みで1点を返され、さらに連続四球で2死満塁。窮地で通算2289安打の坂本を前にしても冷静を保ったのが「成長」だ。「1打席目の感じを見て、自分に合ってないような、嫌そうな感じで打っているなと。しっかりゾーンで勝負しようと」。相手打者の気配を読み取り、攻めた。1ボール2ストライクから意表を突く高めカットボールで、見逃し三振に斬った。

 1軍定着1年目。シーズン完走への闘いが続く。その最大のハードルが、酷暑が続く夏場。ある日にはポール間走終わりに軽い熱中症に見舞われた。別の日には「打席があるのがしんどい。休憩したい…」と苦笑しながら本音をもらしたこともあった。そんな右腕のモチベーションが、初の規定投球回到達だ。「試合後とかに今何イニングやったっけ…て計算したり」。6月13日から9戦連続のクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)を重ね、目標に残り「24」に迫った。

 「一番はチームが勝つことが最優先。QSを続けていけば、勝つ確率は高くなる」。リーグ唯一の1点台となる防御率1・89。岡田監督も「チャンスがあるんだから、一つでもタイトル獲らせてあげたい」と親心を見せる背番号41が、“アレ”に向け腕を振り続ける。(阪井 日向)

 ▽村上の4・12巨人戦VTR 今季初先発し、7回まで打者21人を相手に完全投球。1―0の8回表の打席で代打を送られると、球場全体からどよめきが起こった。8回裏に石井が同点ソロを浴び勝利投手の権利は消えたが、延長10回に近本が決勝打を放ち2―1で勝利。岡田監督は「頭の中ではずっと、完全試合いけたんかなってね」と自らの采配を振り返った。

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