左手に打球直撃の阪神・岩崎「以後、気をつけます」のらしい談話 自己最多28Sで見えたセーブ王!

2023年09月03日 06:45

野球

左手に打球直撃の阪神・岩崎「以後、気をつけます」のらしい談話 自己最多28Sで見えたセーブ王!
<ヤ・神>9回、岩崎は松本直の打球に手を出す(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神6-5ヤクルト ( 2023年9月2日    神宮 )】 寡黙な男の気持ちが出た。1点優勢の9回、先頭の代打・松本直のライナーに、阪神・岩崎はとっさに左手を出した。
 「(当たった瞬間は)覚えてないです」

 強い打球ではなかったが、わずかに親指をかすったように見えた。二ゴロとなって1死も、すぐに安藤投手コーチ、トレーナーが駆け付けた。不穏な空気が漂う中、背番号13は「大丈夫です」と周囲にうなずいて続投を志願。託されたバトンを落とすわけにはいかなかった。オスナを直球で遊ゴロに仕留めて2死。最後は第1打席に先制2ランを放ち、一発が出れば同点の状況で迎えた村上をフルカウントからスライダーで見逃し三振に仕留めて小さく拳を握った。

 「以後、気をつけます」。試合後、大粒の汗を滴らせながら、打球に手を出したことを“らしい”コメントで反省した。3点優勢の8回に4番手の岩貞がつくったピンチで登板した石井が踏ん張れず、1点差に詰め寄られていた。流れが相手へ傾いていく中で、アクシデントにも負けず虎の守護神が任務を全うした。

 「勝てたので、良かったんじゃないですかね。(救援陣も)次頑張ってくれると思う」

 今季28セーブ目は、昨年自身が樹立した球団左腕の最多記録に並んだ。開幕時はセットアッパーで、湯浅の不調でクローザーを任されたのは5月下旬。そこから積み上げ、リーグトップのマルティネス、田口にも1差に迫った。キャリア初のタイトル獲得も、視界に入ってきた。

 「残り(試合が)まだあるんで、頑張ります」。“気持ち”を出したのは、あの一瞬だけ。高ぶることなく、球場をあとにした。(遠藤 礼)

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