プロ注目の青学大・下村 出た!自己最速155キロ!2季連続Vへ9回2失点完投

2023年09月03日 05:05

野球

プロ注目の青学大・下村 出た!自己最速155キロ!2季連続Vへ9回2失点完投
<中大・青学大>2失点完投勝利を挙げた青学大・下村(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【東都大学野球第1週第1日   青学大3―2中大 ( 2023年9月2日    松山中央公園 )】 初開催となる松山市の坊っちゃんスタジアムで開幕し、1回戦3試合が行われた。2季連続優勝を目指す青学大は中大に先勝。今秋ドラフト候補の下村海翔投手(4年)が自己最速の155キロをマークするなど、9回2失点で完投した。日大は国学院大との接戦を制し、5季ぶりに1部復帰した東洋大も亜大に競り勝った。同リーグは22年春は大分県、同年秋は福島県でリーグ開幕を迎えた。
 王者として再び日本一を目指す戦いが始まった。全日本選手権の覇者・青学大の開幕投手を任された下村は、痛みにも負けず7安打2失点で完投。意地でマウンドを守り抜き「課題もあるがまずは初戦を勝てて良かった」と胸を張った。

 「影響は多少あったと思います。でも絶対に最後まで投げたろと思いました」

 気迫の117球だった。初回から直球は自己最速を2キロ更新する155キロをマーク。最高の滑り出しだったが、2回に相手4番・高橋の強烈な打球が右足に直撃した(記録は三ゴロ)。すると、4回2死二塁から連打を浴び同点。なおも一、二塁が続いたが、ここからが本領発揮だった。

 「代わるつもりは一切なかった」

 相手8番を外角の150キロ直球で右飛に仕留めると、5回以降は二塁を踏ませない圧巻の投球を披露。ネット裏で視察したソフトバンクの永井智浩編成育成本部長は「安定感があり、いつ見てもいい。(総合力が高く)勝てる投手」と評価した。

 海の向こうでの経験が、下村を大きく成長させていた。7月に米国で行われた日米大学野球選手権では3試合に登板し優勝に貢献。MVPにも輝き「米国でもビビらずに真っすぐで勝負できたことが自信になった」と大きくうなずいた。

 ドラフト指名を勝ち取るためにも、重要な位置づけとなるリーグ戦。安藤寧則監督が「まだまだの部分もあるのでいい意味で合格点を出さない」とさらなる活躍に期待すれば、下村も「勝ちに徹するピッチングを評価していただければ」と力を込めた。夢のプロ入りへ、野球人生も懸けた勝負の秋が始まった。(村井 樹)

 ◇下村 海翔(しもむら・かいと)2002年(平14)3月27日生まれ、兵庫県出身の21歳。小3から野球を始め、甲武中時代は宝塚ボーイズに所属。九州国際大付では1年秋からベンチ入りしたが甲子園出場はなし。青学大では1年秋から出場し、1部通算18試合に登板し6勝3敗。遠投120メートル、50メートル走6秒0。1メートル74、73キロ。右投げ右打ち。

 ≪3度目の地方開催で開幕≫史上3度目の地方開催での幕開けとなった。野球人口と観客の増加を見据え、昨春は大分、昨秋は福島での開催。今回はプロ野球のオールスターが3度開催されている松山の坊っちゃんスタジアムが選ばれた。地元の野球少年らも多く観戦し、大学トップレベルのプレーに拍手を送った。青学大の安藤監督は「野球熱が凄い県だと思うので、そこに招かれて野球ができることに感動した」と振り返った。

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