真夏の夜の“甲斐弾”が西武凍らせた!鷹ベルーナ連敗止め“甲斐談”「素晴らしい投手から何とか」

2023年09月03日 05:01

野球

真夏の夜の“甲斐弾”が西武凍らせた!鷹ベルーナ連敗止め“甲斐談”「素晴らしい投手から何とか」
<西・ソ>4回、2ランを放ち近藤(右)らナインに出迎えられる甲斐(中央)(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク6-2西武 ( 2023年9月2日    ベルーナD )】 ソフトバンクは2日の西武戦で4番の近藤健介外野手(30)が“ベルーナの呪縛”を解き放った。ベルーナドームでは3試合27イニング無得点が続いていたが、初回に先制の中前打で28イニングぶりの得点を挙げ勢いに乗せた。4回には甲斐拓也捕手(30)の今季7打数無安打だった天敵・高橋から9号2ランを放つなど一挙4得点で突き放した。先発の板東湧梧投手(27)は5回2/3を2失点と耐え5勝目。再び勝利を5割に戻した。
 ベルーナドームの呪いが解かれた後、甲斐が西武ファンが陣取る左翼スタンドを黙らせ、背筋を凍らせた。8月10日楽天戦以来、まだ暑さの残る9月も“甲斐弾”を放った。

 ヒーローインタビューでは2度の「そうですね…」を挟んで“甲斐談”は始まった。

 「素晴らしい投手から何とか打ちたかったし、最高の結果となってよかったです。チーム全体で対策し、勝てて良かった」

 3―1の4回2死三塁。カウント1―1から先発・高橋のスライダーを強振し、9号2ラン。「いい流れで打席に入ることができ、思い切ってスイングできた」。今季ソフトバンクに4試合2勝0敗、防御率1・04だった右腕から、甲斐も今季11打席目で初安打がホームランになった。

 「先制からね。理想的な点の取り方やったね」と藤本監督は、ベルーナドーム名物の長い階段を上がった後、息が上がりながらも少し満足げだ。怖いほど、タクトもさえた。1―1の4回無死一塁で中村晃の初球にヒットエンドランのサイン。「(中村)晃は初球、振らん。相手はストライクを取りに来る」。左前打で同一、三塁となりチャンス拡大。初球を見送ることが多いという敵のデータの逆を突いた。なおも1死満塁で捕逸と右犠飛で2点差。甲斐の中押し弾で、突き放した。

 初回に呪縛を解いたのが近藤だ。0―0の初回1死一、二塁でフォークを中前へ。先制適時打は8月1日から3試合、27イニング続いたベルーナドームでのゼロ行進を止めた。「絶対に先制点と集中した。チャンスを生かす打撃ができて良かった」。これでリーグトップ快走の72打点。恐ろしい勝負強さだ。

 ベルーナドームでの連敗を3で止め、借金再返済。2位ロッテとも4差に戻した。試合が終わる頃にはひんやりしていたベルーナドームで終わってみれば12安打6得点。9月初白星で、3日に勝てば2カード連続勝ち越しも決まる。怖さの増した甲斐は「投手も頑張って投げたし感謝。また明日、頑張ります」。謙虚にインタビューに答える姿は、居残った西武ファンをゾクゾクっとさせていた。(井上 満夫)

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