広島 直接対決で「屈辱」3連敗 新井監督「ちょっとの差だと思う。でも、そのちょっとが…」

2023年09月11日 06:30

野球

広島 直接対決で「屈辱」3連敗 新井監督「ちょっとの差だと思う。でも、そのちょっとが…」
<神・広>スタンドへのあいさつを終え、ベンチへ引き上げる広島・新井監督(中央)(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島1ー5阪神 ( 2023年9月10日    甲子園 )】 広島は10日、首位・阪神に1―5で敗れ、直接対決で屈辱的な3連敗を喫した。7回まで好投を演じた九里亜蓮投手(32)が8回途中で力尽き、3安打5失点(自責4)で不運な7敗目。西川、秋山を外した打線はライアン・マクブルーム内野手(31)の6号ソロによる得点のみで、4試合連続1点止まりに終わった。4連敗で3位・DeNAとは3ゲーム差。踏ん張りどころだ。
 魂を込めた127球目。同点の8回2死満塁で、カウント2―1からの外角高めチェンジアップを代打・糸原に中前へ運ばれると、九里はガックリと肩を落とした。2点の勝ち越しを許し、ここで無念の降板。敗戦後は悔しさをあらわにした。

 「悔しい。それしかない。大量失点した回は先頭に四球を出したから向こうに流れがいったと思う。しっかりやらないといけない」

 7回1死満塁をしのぐなど、気迫あふれる投球で最少失点に抑えていた。8回は先頭・近本の四球から得点圏に進められ、森下を申告敬遠、佐藤輝にも敬遠気味の四球を与えていた。2番手・大道も2点打を許し、九里の失点は5(自責4)。非情な結果だった。

 打線は打線でつながりを欠いた。8日のカード初戦に戦列復帰したばかりの主力2人を欠くオーダー。右脇腹違和感を抱える西川は試合前の打撃練習を取りやめ、ベンチ入りメンバーからも外れた。右ふくらはぎ痛が完治した秋山はベンチ入りこそしたものの、試合には出場しなかった。

 「龍馬は状態がよくないというか、昨日のプレーを見て、こちら側から“今日はやめておこうか”と。アキも(1軍に)上がって2試合連続で先発。体には絶対に張りがある。休養を与えながら」

 新井監督はそう説明する。目の前の1勝は大事でも、もっと先の決戦もある。大局的な視点での判断だった。ただ、勢いに乗る虎には劣勢を免れない。直接対決で屈辱的な3連敗。逆転Vに望みをつなげるはずが、逆に11ゲーム差の絶望的な状況に追い込まれた。

 「ちょっとの差だと思う。でも、そのちょっとが大きい。タイガースは成熟されたチーム。自分たちは戦いながら強くなっていかないといけない。試合を重ね、どんどん強くなる、うまくなる、これからのチームなので」

 好投した九里を「素晴らしいピッチングだった」と称えつつ、3連敗した現実を直視する。その上で言葉に力を込める。

 「自分も悔しいし、選手も悔しいと思う。またここで野球ができるよう頑張ります」

 甲子園ではレギュラーシーズン最終戦。またここで…がクライマックスシリーズを指すのは明白だ。いざ、下克上へ。この悔しさを糧にする。(江尾 卓也)

おすすめテーマ

2023年09月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム