阪神・森下　“強打者の証”　同点打からのプロ初申告敬遠「勝負しづらいバッターになりたい」

2023年09月11日 05:15

野球

阪神・森下　“強打者の証”　同点打からのプロ初申告敬遠「勝負しづらいバッターになりたい」 — ＜神・広＞8回、申告敬遠された森下（撮影・岸　良祐） Photo By スポニチ

【セ・リーグ阪神5ー1広島（ 2023年9月10日甲子園）】阪神・森下がワンチャンスを生かした。1点を追う6回。敵失で得た1死二塁で1ストライクから九里のスライダーを仕留め、鋭く二遊間を抜いた中前打で同点を決めた。

　「いい形で振れてはいた。気持ちとしては凄く余裕がある感じでした」

　6試合ぶりに先行を許して追いかける展開。5回まで打線が無安打に封じられても動じず、最初の好機をしっかり得点につなげた。

　予兆はあった。初回2死では内角シュートで攻められ、最後はフルカウントからチェンジアップを見極めて四球。4回先頭でも内角球の後、カウント3―1から外角スライダーを左翼フェンス手前まで運んだ。2度の打席で球筋をインプット。「外のスライダー系か、内のツーシーム系を待っていました」。心理的に優位に立ち、好結果につなげた。

　“強打者の証”も手に入れた。同点の8回1死二塁でプロ初の申告敬遠。次の打者は4番・大山にもかかわらず勝負を避けられ、2死満塁から代打・糸原の決勝打で3点目の本塁を踏んだ。

　「警戒されることで大山さんや（佐藤）輝さんにチャンスでつなげられる。これからも、勝負しづらいバッターになりたい」

　今回の3連戦は初戦で難敵・床田からの先制弾で全勝の流れをつくるなど、3試合全てで1安打ずつ。数字以上に存在感を示した。「チャンスで打つのは自分のテーマでもある。その場面でしっかり打てたのは収穫」。9月を迎え、ドラフト1位の大器として輝きを一段と増した。（石崎　祥平）