オリ・森　Vの使者だ！正尚超えた勝負強さ　格別な地元大阪での歓喜「1年目から貢献できたのは良かった」

2023年09月21日 05:05

野球

オリ・森　Vの使者だ！正尚超えた勝負強さ　格別な地元大阪での歓喜「1年目から貢献できたのは良かった」 — ＜オ・ロ＞3連覇を決め、山崎颯（手前）に抱き着く森（撮影・北條　貴史） Photo By スポニチ

【パ・リーグオリックス6－2ロッテ（ 2023年9月20日京セラD ）】オリックス・森が、移籍1年目で歓喜の瞬間を迎えた。「三振取れたら行こうと、思い切り跳びました」。優勝決定とともに、マウンドの山崎颯に抱きついた。

　「本拠地で優勝できたのが、自分の中では凄くうれしい。西武でも2回優勝しているけど、両方ともビジターだったから」

　小学6年時にはオリックスのジュニアチームでプレーしていただけに、地元・大阪での優勝は格別。「同じ捕手出身の中嶋監督の下でレベルアップしたい」と決断して選んだ新天地。レッドソックスに移籍した吉田正尚の穴を埋める活躍を期待された。

　道のりは平たんではなかった。開幕から主に攻守でチームをけん引して序盤は順調。だが7月1日の日本ハム戦で悪夢が襲った。8回の走塁中に「左太腿裏の筋損傷」のため、長期離脱を余儀なくされた。ファン投票と選手間投票で選出されていた球宴出場を辞退。離脱中も白星を重ねていくチームに「自分がおらん方が強いんかな」と弱気になったこともあった。長く、つらいリハビリを終え、28歳の誕生日だった8月8日のロッテ戦で復帰した。

　復帰後は持ち前の勝負強さに磨きがかかり、規定打席未満でも得点圏打率.385（20日現在）を誇る。勝利打点15度はリーグ断トツで、昨季の吉田が記録した12度を上回って首位独走に貢献した。

　「チャンスではより集中して絶対に決めてやるという気持ちだった。移籍1年目からチームに貢献できたのは良かった」。

　次の目標は、まだ経験がない日本シリーズ。節目のプロ10年目に頂点を目指す。