オリオールズ・藤浪 地面がうなる甲子園「改めて凄いし、独特」 オリの森やはりいい選手 日本S観戦記

2023年11月01日 05:15

野球

オリオールズ・藤浪 地面がうなる甲子園「改めて凄いし、独特」 オリの森やはりいい選手 日本S観戦記
甲子園球場を訪れ、日本シリーズをスタンドから見守った藤浪(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第3戦   阪神4ー5オリックス ( 2023年10月31日    甲子園 )】 オリオールズ・藤浪晋太郎投手(29)が甲子園球場を訪れ、日本シリーズ第3戦の「観戦記」をスポニチに寄せた。阪神には昨季まで10年間在籍し、オリックスには大阪桐蔭でバッテリーを組んだ1学年後輩の森が所属。大阪府出身の関西育ちで「関西シリーズ」に熱視線を送った。(構成=遠藤 礼、惟任 貴信)
 甲子園の記者席から阪神の試合を見るというのは、やはり不思議な感じがしましたね。感慨というか、それに近い感情が湧いてきました。試合自体はタイガースが負けてしまいましたが、短期決戦なので、また新しい一日…と思って頑張ってほしいと思います。

 しかし、改めて、甲子園は凄いですね。独特な雰囲気というか…この地鳴りのような、地面がうなるような感じ。これは、やはり甲子園独特のものだと感じました。

 鳴り物がないメジャーの試合を1年間経験してみて、日米で球場の雰囲気自体に違いは感じます。「ボールパーク」と「野球場」の違いですね。でも、打った時の歓声とか“ドワ~”という盛り上がりは、日米共通だと思います。これは、どちらがいい…というものではなく、どちらも素晴らしいもの。シンプルに、楽しみ方の違いでしょう。

 今の阪神を見て、表現の仕方が難しいですけど、自分がチームメートだった時以上に、みんなが“たくましく”見えました。もともと、いい選手ばかりだと思っていましたが、外から見ると、より、その思いが強くなりました。打線では近本、中野の1、2番コンビが投手としては本当に嫌ですね。考えることが多すぎます。(佐藤)輝の飛ばす力は日本屈指で、メジャーでもトップクラスでしょう。新戦力の森下選手もバットが振れる選手。やはりバットが振れる選手というのは、結果も出ると思います。

 オリックスとの「関西シリーズ」ということで、久しぶりに生で森のプレーも見られましたが、やはりいい選手。初回の安打など形が良くないなりに、しっかり結果を残すところが森らしい。右翼守備も決してうまくはないでしょうが、そつなくやっていました。

 正直、細かい部分までは分かりませんが、岡田監督については頭のいい、勝負勘がさえている方という印象が強いです。選手たちからは、あまりとやかく言わない人だとも聞きました。新聞紙面上でけっこう厳しく言ってるようでも、選手に対しては直接グチグチ言うことはないそうです。選手たちはいい環境で、気分よくプレーできていると思います。

 最後に、自分自身の今年一年間は、数字自体いいものを残せなかったので、胸を張るような何かを成し遂げたというものではなかったと思っています。ただ、メジャー1年目から64試合投げて、途中にケガなどもなく完走できたのは、凄くいい経験になりました。来年以降はもっと数字を残していかないと、米国ではやっていけません。先発をしたいという気持ちも当然ありますが、そこは状況、契約なども関わってきます。たとえ先発じゃなくても、しっかり結果を残せるように、これからも頑張っていきたいと思います。(ボルティモア・オリオールズ投手)

 ▽23年の藤浪 1月14日にポスティングシステムを使ってアスレチックス移籍。開幕ロースターに入り、デビュー戦の4月1日エンゼルス戦は先発で2回1/3を8失点で敗戦投手。以降も先発で4連敗と結果を残せなかったが、中継ぎ転向後は救援で5勝と適応を見せた。7月19日にトレードで移籍したオリオールズでは、救援30試合2勝0敗2セーブでチームの地区優勝に貢献。ポストシーズンでは登板がなく、シーズン通算は64試合7勝8敗2セーブ、防御率7・18だった。

 ◇藤浪 晋太郎(ふじなみ・しんたろう)1994年(平6)4月12日生まれ、大阪府出身の29歳。大阪桐蔭では3年時にエースとして史上7校目の甲子園春夏連覇を達成。12年ドラフト1位で阪神入団。1年目から先発に定着し、15年まで3年連続2桁勝利。21、22年は開幕投手を務めた。17年WBC日本代表。NPB通算189試合57勝54敗11ホールド、防御率3.41。23年1月、ポスティングでアスレチックス移籍。7月にトレードでオリオールズ移籍。1メートル98、82キロ。右投げ右打ち。

《20歳6カ月日本S球団最年少先発》 ○…阪神時代の藤浪の日本シリーズ出場はレギュラーシーズン2位からCSを勝ち抜いてソフトバンクと戦った14年の一度だけ。1勝1敗で迎えた第3戦(10月28日・ヤフオクドーム)に先発し、初回に内川聖一に先制二塁打を浴びるなど、5回2/33失点で敗戦投手。当時は高卒2年目の20歳6カ月で、日本シリーズでは03年井川慶の24歳3カ月を更新する球団最年少での先発登板だった。

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