東海大福岡が4強進出 来春の選抜出場濃厚に 松葉づえで入学式に臨んだ佐藤が粘投

2023年11月01日 06:00

野球

東海大福岡が4強進出 来春の選抜出場濃厚に 松葉づえで入学式に臨んだ佐藤が粘投
<延岡学園・東海大福岡>2度登板した東海大福岡の佐藤 Photo By スポニチ
 【秋季高校野球九州大会   東海大福岡10ー8延岡学園 ( 2023年10月31日    小郡 )】 準々決勝が行われ、東海大福岡(福岡1位)が序盤の大量点を守り切り、16年秋以来の4強進出で来春の選抜出場を濃厚とした。先発の佐藤翔斗(2年)が10被安打ながら11奪三振と粘り、打線は藤本塁守(るいす、2年)のソロ本塁打など13安打を集め10―8で延岡学園(宮崎1位)を破った。大会は来春の選抜出場校の選定で重要な参考資料となる。
 背番号1がマウンドで粘った。9回、いったん一塁に退いたが2度の登板で8回1/3を6失点(自責3)。「6回から制球に苦しんだが本塁打だけは打たれまいと必死に投げた」。満塁の危機を5度も迎えたが、救ったのは磨きに磨き、切れを増したスライダーだ。

 「真っすぐと同じように腕を速く振ってより鋭く変化するように工夫した。ブルペンで真っすぐと交互に投げて切れを磨いた」。最速142キロの速球との緩急で、10安打を打たれたがそれを上回る11奪三振。序盤に味方が挙げた大量リードを最後まで守り抜いた。

 昨年の入学直前。佐藤は右足首を骨折し松葉づえを突いて入学式を迎えた。野球部の練習にも加われず「8月の終わりまでは見学だけでひたすらインナーマッスルを鍛えた」。9月に練習に合流し今春やっとベンチ入り。新チームで初めてエースナンバーを背負い、今秋の県大会では6戦連続先発し5完投で秋の県大会初制覇の立役者となった。

 その佐藤には大きな野望がある。同校OBで昨年暮れに就任した安田大将コーチ(26)超えだ。安田コーチは同校が16年秋の九州大会で準優勝し翌春の選抜で8強入りした時のエース。「体の開きとか投球フォームのチェックなどいつもアドバイスをもらっている」と尊敬する安田コーチの準Vを超え九州王者になって恩返しをする。 (中島 泉)

 ◇佐藤 翔斗(さとう・しょうと)2007年(平19)3月14日生まれ。福岡県出身の16歳。芦屋町の山鹿小2年でソフトボールチームに入部。芦屋中軟式野球部では投手としてプレー。東海大福岡では今春ベンチ入り。春と夏は背番号10で今秋から1番。1メートル84、85キロ。右投げ右打ち。

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