ソフトB FA宣言の西武・山川獲りへ 直筆メモには葛藤、覚悟を記す「社会から離れることまで考えた」

2023年11月15日 05:30

野球

ソフトB FA宣言の西武・山川獲りへ 直筆メモには葛藤、覚悟を記す「社会から離れることまで考えた」
FA宣言した山川 Photo By スポニチ
 プロ野球のフリーエージェント(FA)権行使の申請期間が14日に終了し、西武は山川穂高内野手(31)が今オフに取得した国内FA権を行使したと発表した。本塁打王に3度輝いた右の大砲で、4年ぶりのリーグ制覇を目指すソフトバンクが獲得に乗り出すとみられる。15日にFA宣言選手として公示され、16日から全ての球団との交渉が可能となる。
 山川が一つの決断を下した。申請期限最終日となったこの日、代理人が申請書類を球団に提出。球団を通じ「これからの野球人生に対して、重い責任を持ち続けることの覚悟であることを、どうか少しでもご理解いただけたら幸いです」などとコメントした。

 不祥事に揺れた一年。悩みや葛藤、覚悟を記し、球団に提出したコメントの直筆メモを、スポニチ本紙だけに寄せた。「社会から離れることまで考えた」というが、FA宣言により「(他球団の)声をお聞かせいただくことで自分自身を戒めることとなるのではないかとも考えた」とした。

 今季は5月に知人女性への性的暴行問題が発覚し、8年ぶりに本塁打なしでシーズンを終えた。9月に球団から1、2軍公式戦の無期限出場停止処分を受けたが、10月のフェニックス・リーグで約5カ月ぶりに実戦復帰。9試合で打率・375、2本塁打、6打点をマークした。

 西武は既に来季の契約条件を提示済み。宣言残留を認める方針だが、単年契約で大幅減俸となる見通しだ。他球団への移籍となった場合、有力になるのがソフトバンクだ。今季、助っ人野手の本塁打がアストゥディーヨの1本のみ。山川を獲得できれば、近藤、柳田との破壊力抜群の中軸を構成できる。

 ソフトバンクの球団関係者はかねて「彼がFA宣言すると言ったら絶対に調査します」と語っており、フェニックス・リーグには山村善則プロスカウトを派遣し、密着マークを続けてきた。大型複数年契約の準備も進め、獲得に全力を尽くす構えだ。過去3度の本塁打王に輝き、通算218本塁打を誇る長距離砲。交渉が解禁となる16日以降、本格的なFA戦線がスタートする。(福井 亮太)

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