ドジャースのエースとして期待のグラスノー、過去にケガなく14試合以上先発を続けられたことは一度もなし

2024年02月17日 11:21

野球

ドジャースのエースとして期待のグラスノー、過去にケガなく14試合以上先発を続けられたことは一度もなし
タイラー・グラスノー(AP) Photo By AP
 ロサンゼルスタイムズ紙のジャック・ハリス記者が、ドジャースはタイラー・グラスノー投手(30)にエースの役割を期待していると報じている。5年総額1億3650万ドルの巨額の契約を結んだ投手だからだ。もちろん12年総額3億2500万ドルの山本由伸(25)にも期待しているが、今年についてはMLBに適応する年で、無理なく徐々に進めていきたい意向だ。
 グラスノーは持って生まれた才能という面ではMLBでもベストの投手の1人。203センチ102キロの巨漢で、手足も長い。90マイル代後半の直球に、高速スライダーと大きく曲がるカーブの組み合わせで打者を圧倒できる。問題はケガが多いことだ。

 11年、高卒でパイレーツの5巡指名。16年にメジャーデビューを果たしたが、2試合目に肩をケガし負傷者リストに入った。18年シーズン中にレイズにトレード。以後もひじや前腕を痛め続ける。19年は6勝1敗、防御率1・78の好成績だったが、12試合しか先発できず、60・2イニングだった。21年にひじ側副靱帯再建術(通称トミージョン手術)を受けた。復帰して、23年は21試合に先発、120イニングを投げ、10勝7敗、防御率3・53、162奪三振。しかしこの時もわき腹痛で2カ月休み、背中のけいれんで1週間休んだ。

 MLB在籍8シーズンで100イニング以上投げたのは2度だけ、23年の120イニングが最長だ。ケガなく14試合以上先発を続けられたことが1度もない。そのため、オールスターに選ばれたことがないし、サイヤング賞の投票を受けたこともない。

 だが、19年以降、300イニングを投げた投手の中では11番目に良い防御率だ。これだけケガの多かった30歳に5年総額1億3650万ドルはギャンブルだ。

 だが、アンドリュー・フリードマン編成本部長は「調査にたくさんの時間を費やした。過去のケガはひじに基づいており、それは手術で治った。他は突発的なケガだった。練習熱心だし、これからの数年は矢印が上を向いている。我々のためにたくさん先発してくれるし、大きな役割を担ってくれる。だから賭けた」と言う。

 クレイトン・カーショーが全盛期を過ぎてしまったため、ドジャースは過去2シーズン、真のエースがいなかった。22年はウォーカー・ビューラーに期待がかかったがひじを痛めた。23年はフリオ・ウリアスにけん引してもらいたかったが、不調で、しかも家庭内暴力の疑いで逮捕された。

 グラスノーはキャンプ最初の1週間、ここまでは順調だ。今まではキャンプ中にリハビリメニューをこなさねばならなかったが、今年はその必要はなく、マーク・プライアー投手とブルペンで新たな取り組み。リリースポイントをチェックしながら、個々の球種のさらなる改善に取り組んでいる。

 デーブ・ロバーツ監督はブルペンを見て「良い状態にあるようだ」と満足そうに話している。

おすすめテーマ

2024年02月17日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム