野手専念で盗塁数を増やそうと意欲的な大谷に朗報 MLBが内野手の走塁妨害を厳しく取り締まる方向へ

2024年02月17日 14:44

野球

野手専念で盗塁数を増やそうと意欲的な大谷に朗報 MLBが内野手の走塁妨害を厳しく取り締まる方向へ
ベースランニングする大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者が、審判が内野手の走塁妨害をルール通りに厳しく取り締まるよう、MLBが準備を進めていることについて16日(日本時間17日)に解説している。
 22年の8月、ホワイトソックスのルイス・ロベルト外野手はタイガース戦で二盗を試み、頭から滑り込んだ。これに対し、タイガースのジョナサン・スクープ二塁手は左ひざを落とし、捕手からの送球を受ける前に左足を使ってベースをブロック。ロベルトの左手首がスクープの足首にぶつかって、左手首を痛めた。ケガをしたロベルトは、それからシーズン残り1カ月半、本塁打も打点もゼロだった。

 23年はルール変更でベースが大きくなり、けん制球が制限されたことで、アグレッシブなベースランニングが増えた。それに伴い、このスクープのようなベースをブロックするプレーも増えた。パイレーツのベテラン外野手アンドルー・マカチェンは「これからボールを受けようとしている段階でベースをブロックしてはならない。ルールを守るべき。このままでは誰かがケガをする」と不満を口にしていた。

 MLBはこのオフに話し合い、こういったプレーを走塁妨害として厳しく取り締まることに決定。1月の審判の講習会で強調し、2月14日に30球団の監督に通達している。

 以前からホームベースは俗に言う「バスター・ポージールール」でブロックできないように変わったが、二塁、三塁も同じになる。ルールで既に明記されているように、ボールを持っていない状態、そしてボールを捕球する体勢ではないのに、走者の走路を妨げることはできない。二塁ベース上、三塁ベース上だけではなく、一塁についても牽制球で戻ろうとする走者に対し、一塁手が一塁ベースをブロックしてはならない。走塁妨害が宣告されれば走者はもちろんセーフ。一塁手が帰塁しようとした走者に、ベースを不当にブロックした場合は二塁に進める。走者が三塁ベースを回ったあと、三塁に戻ろうとしてブロックされた時は、本塁生還が認められ、得点となる。

 なぜこのタイミングでMLBはこの動きに出たのか。昨季ピッチクロックで試合時間の短縮に成功しファンに好評だったが、今季はさらにアグレッシブな走塁を増やし、プロ野球の娯楽性を高めたいから。違法なブロックを許していたのでは狙い通りにはならない。24年は野手専念で盗塁数を増やしたい大谷翔平にとっても朗報なのは言うまでもない。

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