被災の日本航空石川 甲子園練習で聖地に 帽子のつばに「笑顔 感謝 恩返し 共にがんばろう石川」

2024年03月14日 13:16

野球

被災の日本航空石川 甲子園練習で聖地に 帽子のつばに「笑顔 感謝 恩返し 共にがんばろう石川」
<センバツ 甲子園練習>駆け出す日本航空石川ナイン(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 第96回選抜高校野球大会(18日開幕)の甲子園練習が14日、甲子園球場で行われた。この日は16校が参加。元日の能登半島地震で被災した日本航空石川が聖地の土を踏んで本番での活躍を誓った。
 練習開始のサイレンと共に宝田一慧(ほうだ・いっけい)主将(3年)が「元気出して行こう!!」と声をかけると、ナインが一斉にグラウンドに走り出した。内野ノック、打撃練習、投手陣が代わるがわるマウンドに立っての投球練習を25分間。最後の5分は入念にグラウンド整備して終えた。中村隆監督は「ちょっとみんな緊張していて表情が硬かった。それでも、やっているウチにのびのびできるようになりましたね」と憧れのグラウンドに立った選手の動きを見つめていた。

 選手は帽子のつばに「笑顔 感謝 恩返し 石川県のために 共にがんばろう石川」と書き込んだ。

 「きのうみんなで書きました」と話したのは「19番」福森誠也投手(3年)。福森はメンバーの中で唯一の被災地出身のプレーヤーで選抜で初めて20人に入った。

 元日は輪島市の祖母宅にいて被災。一緒にいた祖母が「先に逃げなさい」と言うのも構わず助け出した。選抜メンバー入りが決まったことを伝えると「両親もおばあちゃんも泣いて喜んでくれました」という。七尾市の避難所で暮らす祖母ら被災者の応援を背に甲子園で戦うことになるが「自信を持って、全力でプレーするところを見せたい」と福森は力強く話した。日本航空石川は32校で大トリとなる大会第6日第1試合に登場し常総学院(茨城)と戦う。

おすすめテーマ

2024年03月14日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム