阪神・近本、今年初勝利の立役者!2安打2打点 開幕へ上昇気流に乗った

2024年03月14日 05:15

野球

阪神・近本、今年初勝利の立役者!2安打2打点 開幕へ上昇気流に乗った
<ロ・神>3回、適時三塁打を放った近本(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神6―1ロッテ ( 2024年3月13日    ZOZOマリン )】 阪神は13日のロッテ戦(ZOZOマリン)に6―1で勝利し、オープン戦開幕からの連敗を9で止めた。立役者は2安打2打点の1番・近本光司外野手(29)だ。3回2死二塁で右中間三塁打を放ち先制点を叩き出すと、7回2死三塁でも右前適時打。昨季ともに12球団トップの12三塁打、得点圏打率・374を記録した不動のリードオフマンはオープン戦の規定打席にも到達し、8日ヤクルト戦から4試合連続安打で打率・357まで浮上。「3・29」の開幕へ向け、上昇気流に乗った。
 これぞ近本といえる低く強い弾道が、幕張名物の強風を鮮やかに切り裂いた。0―0の3回2死二塁。左腕・メルセデスが投じた真ん中やや内寄りの145キロ直球を振り抜き、右中間へと運んだ。二塁からミエセスを本塁へ迎え入れ、自身も悠々と三塁へ到達。“スタンディング・トリプル”で先手を取った。

 「コース的にも内角だったし、結果的に引っ張った形になった。やりたいことをやって、打てて良かった」

 7回、1点を勝ち越してなおも2死三塁の好機でも、3番手・田中晴から右前適時打を放った。1本目同様、真ん中やや内寄りの直球に鋭く反応し「思い切って打ちにいけている」と端正なマスクに充実感をにじませた。4打席に立ち、オープン戦規定打席にも達して打率・357で2位に急浮上。まだ開幕まで2週間余りある中で、実績ある近本は結果に一喜一憂しない。ただ、高い打率が残ることは決して気分が悪いことでもない。“貯金”を手に、より高度な試行錯誤に取り組めるという好循環につながる。

 「数字(打率)がなかったら“打たないといけない”というふうになっちゃう。やりたいことをしっかりやり抜けているというのは、ある程度、数字があるから。数字がなかったら力みも出たりする」

 昨季は不動のリードオフマンとして18年ぶりリーグ優勝、38年ぶり日本一に貢献。60年長嶋茂雄(巨人)以来リーグ史上8人目の12三塁打を放ち、得点圏打率・374をマークした。どちらも12球団トップの数字だった。その“2冠”の原動力となる快足、そして勝負強さは、冷たい風が吹き荒れる幕張でも健在。気温に比例して近本の状態も上がる。今季は、より凄みを増した姿を拝めそうだ。

 オープン戦初勝利を挙げた岡田監督は「勝ちがつくって、そんなん。そういう問題じゃないやろ」と素っ気ない。白星を追い求める15日の中日戦(バンテリンドーム)から近本も一段階、ギアチェンジする。「自分の中で調製したい部分はある。数字がある程度あるから、それをキープさせながら、やりたいことをやる」。順調に“完全体”への階段を上る背番号5。「3・29」へ向け、すべての死角を消しつつ進む。(八木 勇磨)

 《今日初サインミーティング実施》T…岡田監督が、14日にサインミーティングを開催すると宣言した。個人の状態を上げることを優先し、これまでは実質、ノーサインで攻撃しており、守備もバントシフトなどを敷かなかった。「だから、あす(14日)ミーティングするやん。サインの。(今春)初めて。それだけのことやん」。15日の中日戦(バンテリンドーム)からは“本番モード”に切り替え、シーズンを想定した戦いを徐々に取り入れていく。

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