ドジャース・大谷 逆転呼んだ球団最速186.3キロ二塁打 あとは待望1号へ「角度」だけ

2024年04月02日 01:30

野球

ドジャース・大谷 逆転呼んだ球団最速186.3キロ二塁打 あとは待望1号へ「角度」だけ
<ドジャース・カージナルス>カージナルスに勝利しハイタッチする大谷(中央)らドジャースナイン(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   ドジャース5―4カージナルス ( 2024年3月31日    ロサンゼルス )】 ドジャースの大谷翔平投手(29)は31日(日本時間1日)、カージナルス戦で球団史上最速安打となる打球速度115・8マイル(約186・3キロ)の超速エンタイトル二塁打を右翼線へ放った。4点を追う6回先頭でのこの一撃が呼び水となり、逆転勝利を呼び込んだ。一方、開幕から6試合&29打席連続ノーアーチとなり、自己ワースト更新は目前。待望の移籍初アーチへ、あとは「角度」だけだ。
 前夜に続き気温9度と冷え込んだドジャースタジアムが熱狂に包まれた。0―4の6回。大谷が左腕マッツのチェンジアップを強振すると、火を噴くような打球はドライブ回転で右翼線に飛び、ワンバウンドでフェンスを越えた。打球速度115・8マイル(約186・3キロ)の爆速エンタイトル二塁打となった。

 データ解析システム「スタットキャスト」が導入された15年以降、球団史上最速は17年のヤシエル・プイグの遊ゴロの116・0マイル(約186・7キロ)だが、安打では大谷が球団史上最速に。移籍6試合目にして早くも球団史を塗り替えた。打球角度が16度と低かったため初アーチとはならなかったが、試合前にデーブ・ロバーツ監督が「翔平は捉えれば毎回115マイル(約185キロ)の打球を飛ばす」と予言した通りで、この回2点を奪って反撃開始。8回にはT・ヘルナンデスとマンシーのアーチが飛び出し、4点差をひっくり返す逆転勝利へとつなげた。

 一方で、開幕から6試合&29打席連続ノーアーチとなった。シーズン1号が最も遅かったのは、22年の開幕8試合、31打席目で、自己ワースト更新に待ったなしだ。要因の一つが「打球角度」で、平均打球角度が昨季の13・2度から、今季は7・5度へ急落。長打になりやすい打球速度と角度を組み合わせた「バレルゾーン」の打球は、ここまでわずか3本しか出ていない。

 30日の試合後には「ボールの見え方は悪くない。タイミングと、ボールとの距離の問題」と明かした。ベンチではアーロン・ベーツ打撃コーチらとタブレット端末で映像を何度も確認し、「構え」の位置を調整していた。「バットをもっと垂直に立てることを意識している」と同コーチ。自然な姿勢から無駄のないスイングを求めているとみられ、近いのは自己最多の46本塁打を放った21年開幕前の構え。同年は平均打球角度も16・6度で自身最も高かった。

 ベーツ・コーチは「スイングスピード、打球速度が異次元。翔平は完璧に捉えなくても、本塁打になる」と心配はしていない。昨季の本塁打王は、いつ量産態勢に入るか。試合後、着替えを済ませた大谷は右手にバット1本持って帰路に就いた。(柳原 直之)

 ≪2点追う8回 一発攻勢で決めた≫2点を追う8回、T・ヘルナンデスが3号ソロ、マンシーが1号2ランを放って逆転勝ちした。マンシーは「翔平、フレディ(フリーマン)、ムーキー(ベッツ)以外の選手はベンチスタートでも途中出場の準備をする必要があり楽しいものだ」と笑顔。大谷と仲が良いT・ヘルナンデスは「みんな何が必要か分かっている」とチーム一丸を強調した。

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