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ドジャース・大谷 2試合ぶり出場で全快マルチ!足魅せた内野安打も

2024年05月15日 01:30

野球

ドジャース・大谷 2試合ぶり出場で全快マルチ!足魅せた内野安打も
<ジャイアンツ・ドジャース>5回、適時内野安打を放つ大谷(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   ドジャース6―4ジャイアンツ ( 2024年5月13日    サンフランシスコ )】 腰の張りを訴えていたドジャースの大谷翔平投手(29)が13日(日本時間14日)、ジャイアンツ戦に「2番・DH」として2試合ぶりに復帰。5回には俊足を生かして二塁への適時内野安打を放つなど、両リーグトップとなる今季18度目のマルチ安打で万全であることを示した。スタンドではジ軍OBで日本人初のメジャーリーガーである村上雅則氏(80)も観戦。先人の前で新時代を切り開く大谷が躍動した。
 敵地を一瞬で黙らせた。昨オフ、ジャイアンツはドジャースと同程度のオファーを出し、最後まで争奪戦に加わっていた。宿敵ド軍を選んだ大谷が今季初めてオラクル・パークに登場すると、ジ軍のファンは大ブーイングを浴びせた。初回無死の第1打席。右腕・ヒックスの初球シンカーを振り抜くと、打球速度106マイル(約170・6キロ)の痛烈な一打が右前で弾んだ。

 前日のパドレス戦を腰の張りのために欠場。敵地での自身初安打で万全を示すと、5回には足でも魅せた。2死三塁から二塁へのボテボテのゴロ。一塁へ全力で駆け抜け、1点差に迫る適時内野安打とした。現地実況が「飛んでいる」と表した高速ラン。試合後、米メディアは時速32・9キロで、打席から一塁までの到達タイムが4秒1だったと伝えた。デーブ・ロバーツ監督は賛辞を惜しまない。

 「翔平についてはもう驚かない。彼にできないことはない。彼はいろんな方法で相手を負かすことができる」

 二ゴロに倒れて一塁に残った3回2死では珍しいシーンがあった。二塁へのスタートを切るのが早すぎたため一度は一塁へ戻りかけたが、切り返して再び二塁へ。記録の上では今季初の盗塁死となったが、一塁手の二塁への送球エラーで三塁まで進んだ。直前の打席の3球目を空振りした際には腰を気にするそぶりを見せたが、逆転勝ちした試合後に治療を受けることはなし。試合前、指揮官が「腰の問題は完全に解決した」と説明した通りの復帰戦となった。

 レジェンドの見守る前で躍動した。日本人初のメジャーリーガー・村上氏がスタンドで観戦。試合前には「頑張れよ」と激励を受けた。大谷が日本ハム在籍時にはジ軍で通算660本塁打を放ったウィリー・メイズのサイン球を贈呈されたこともある。17日に同球場で始球式を行う同氏は「きょとんとした感じ。今になって(価値が)分かってきたのでは」と当時を述懐した。

 右翼場外への「スプラッシュヒット」はお預けとなったが、ジ軍のアドバイザーを務めるバリー・ボンズ氏も観戦した。今カードは残り2戦。万全の大谷なら、日本選手初の“サンフランシスコ名物弾”も期待大だ。(奥田秀樹通信員)

 ≪残すはレッズ&パイレーツ本拠地≫大谷がジャイアンツの本拠地オラクル・パーク4試合目で初安打をマーク。これで安打を放った球場は32カ所となった。ア・リーグは全て制覇。コロナ禍の21年にブルージェイズが本拠を置いたフロリダのTDボールパーク、今年3月に開幕シリーズが開催された韓国・ソウルの高尺スカイドームなども含まれる。現在の30球場で安打を放っていないのはレッズのグレートアメリカン・ボールパークとパイレーツのPNCパークの2球場。レ軍とは今月24~26日、パ軍とは6月4~6日に敵地で3連戦があり、全球場制覇のチャンスだ。

 ▽日本人初のメジャーリーガー・村上雅則 法政二(神奈川)から南海(現ソフトバンク)へ入団し、2年目の64年に米国留学。1Aフレズノからサンフランシスコ・ジャイアンツに昇格して日本人初のメジャーリーガーとなった。同年9月1日のメッツ戦でデビューし、1回1安打無失点2奪三振。大リーグでは2年間プレーし、中継ぎ左腕として5勝1敗9セーブ、防御率3.43だった。当時の愛称は「マッシー・ムラカミ」。日本では南海、阪神、日本ハムで通算103勝82敗30セーブ、同3.64だった。

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