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巨人 2012年の再現ならず 第4戦で確かに流れは変わったはずだったが…

2024年10月21日 22:40

野球

巨人 2012年の再現ならず 第4戦で確かに流れは変わったはずだったが…
<巨・D>DeNAに敗れ、ベンチで肩を落とす長野ら巨人ナイン(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【セCSファイナルステージ第6戦   巨人2―3DeNA ( 2024年10月21日    東京D )】 巨人ナインが目指した4年ぶり37度目の日本シリーズ進出はかなわなかった。
 初回、相手の適時失策によりノーヒットで1点先制。初戦で敗戦投手となった戸郷が中4日で先発マウンドに上がり、4回には自らセーフティースクイズも決めて2―0としたが、5回に2失点で追いつかれ降板すると、その後は2―2のままこう着状態となった。

 すると、第5戦まで合計23安打7得点(1試合平均4.6安打、同1.4得点)と貧打にあえいだ打線はこの日も追加点を奪えず、今CSで最多の7安打を放つも2得点どまり。9回には中3日でリリーフした菅野が打たれて終戦となった。

 苦しい短期決戦をまさにチーム一丸の総力戦で戦った。

 戸郷、菅野、グリフィンを先発投手に立てながら、レギュラーシーズンで16勝8敗1分けと大きく勝ち越して8ゲーム差をつけていた3位・DeNAにまさかの3連敗スタート。

 だが、19日の第4戦で一度は確かに流れが変わった。阿部監督は8月11日の中日戦(バンテリンD)で守備中に左手首を骨折していたヘルナンデスを緊急招集すると、即スタメンに起用。9月26日のDeNA戦(横浜)で内角球をよけた際に自身の肘が左脇腹に当たって骨折していた吉川も本人の思いをくんで出場選手登録し、ベンチ入りさせた。

 試合前には、9月29日のヤクルト戦(神宮)で死球を受けて左手甲を骨折し、2軍でリハビリ中だった萩尾が亀井コーチに呼ばれてサプライズ登場すると、円陣で爆笑声出し。

 悲壮感が漂っていたベンチの空気をやわらげると、試合では23歳左腕・井上が6回1死まで完全投球の快投を見せてけん引した。7回には12月に36歳の誕生日を控える坂本が三塁、本塁と魂のヘッドスライディング2連発で決勝点をもぎ取り、アドバンテージを除いた初勝利を挙げた。

 この白星で流れは一変した。前日20日の第5戦では、これまでプロ4年間で本塁打ゼロだった22歳の中山が5回にプロ初アーチを放ち、この虎の子の1点を門脇、増田大らの好守と投手陣の踏ん張りで守り抜き、1―0で勝利。

 だが、引き分けでもCS突破が決まるこの日は2点リードをひっくり返されての逆転負け。出場選手登録外の萩尾も“休日返上”の3日連続となる爆笑声出しでナインを鼓舞したが、無念の終戦となった。

 巨人は2012年のCSファイナルステージで中日に開幕3連敗を喫してから3連勝を飾って日本シリーズ進出を決め、日本一の栄冠をつかんだ。その時の4番打者が現在チームの指揮を執る阿部監督。そして、その2012年を最後に巨人は日本一になっていない。

 今回の日本シリーズで待ち受けるパ・リーグ覇者は、巨人が2019年、2020年と2年連続で1勝もできず、屈辱の日本シリーズ敗退を喫したソフトバンク。雪辱に向けた再戦まであと一歩だったが、かなわなかった。

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