「旋風」キム・ヒエ“作品を3回視聴…何度見ても新しい発見があった”

2024年08月25日 17:00

写真=Netflix
女優キム・ヒエが、「旋風」に関する話と今後の抱負を語った。

最近、ソウル鍾路(チョンノ)区三清洞(サムチョンドン)のあるカフェで、Netflix「旋風」に出演した女優キム・ヒエのインタビューが行われた。

「旋風」は、 世界をひっくり返すために大統領の暗殺を決心した国務総理のパク・ドンホ(ソル・ギョング)と、彼を阻止して権力を手に入れようとする経済副総理のチョン・スジン(キム・ヒエ)の対決を描いた作品だ。

作品公開の感想を尋ねると、「私はとても嬉しかったです。ワクワクと緊張がありました。しかし、私たちの仕事というのが、撮影をする時は人々と離れているじゃないですか。だからといってずっと反応を探し続けるタイプでもないので、視聴者の反応をむしろ実感できていません。親しい友人たちは面白いと好評してくれます。でも友人ですもんね。もちろん私も楽しみました」と話して笑った。「旋風」を3回も見たという彼女は、「3回見ながらも、面白いかどうかではなく、新しい作品をずっと見ている気分でした。私があれだけ一生懸命に台本を覚えたのに、見落とした部分があるのかと思うくらい、新しい部分があったんです。それに、作品自体が退屈だったら3回までは見ないでしょう。ただ、視聴者が『旋風』に初めて接した時、ストーリーを追っていくにはスピードがすごく速いという感じがしました」と語った。

また、作品のビハインドについても語った。キム・ヒエは「台本自体がたるみなく速い感じがしたのですが、撮影をしながらも、私たちが意識的に演技も速いテンポになるよう心がけました。編集してくださる方もスピード感が良いと喜んでくれました。何回かフィルターをかけることで、とてもスピード感のある作品に仕上がりました。カットされたものもすごく多いんです」と語った。また、劇中のどんでん返しについては「ついていくのがちょっと大変だったんです。どうなってるの? と思いながら見ました。3回見た理由があるんですね。新しい作品を見るのと同じように、ずっと新しい姿を探し出せました」と笑いながら、「驚きの連続でした。作品をやっていると、最終話でどうなるか分からない作品が多いんです。しかし『旋風』の魅力は、毎回最終話のように、全て注ぎ込むところでした。終わったかと思ったら、どんでん返しが多かったんです。ペン1本でこんなに変わるんだなと思いました」と感心した。

脚本家パク・ギョンスと息を合わせた感想も語った。キム・ヒエは「台本読み合わせで脚本家さんに初めてお会いしました。それまでは会ったことがありませんでした。驚いたのは、私は脚本家さんが素晴らしいキャリアはもちろん、実力を備えている方なので、頑固で信念が強すぎて、俳優を苦しめるかと思っていたのですが、全くそのようなことはなく、謙虚で、演技も自由にやってもいいと言ってくれて、演出も自由にやっていいと言っていました」と振り返った。続けて「私が台詞を修正したところもありません。俳優のスタイルによって修正する方もいますが、私は修正したら同じような演技になるのが怖くて、なるべく脚本に書かれている語彙の処理をそのまましようとしました」と伝えた。

特に彼女は「クイーンメーカー」「DEADMAN 消された男」に続き「旋風」まで、相次いで政治を扱う作品でカムバックした。「相次ぐ政治物にプレッシャーはなかったか?」という質問にキム・ヒエは、「今まで出演した作品もすべて問題作だったので、そのようなプレッシャーは全くなかったんです」と笑顔で答え、「それらはすべて題材であり、材料に過ぎず、役者がどのように演技をして、演出家がどのようにするかによって、新しい創作物や料理になると思います」と自分の信念を語った。続けて、「『クイーンメーカー』もそうですし、少しファンタジー的だと思います。人間の姿を描いた作品であって、政治は材料に過ぎません。私は政治のことをよく知りませんし、ご存知の通り、この話はフィクションです。韓国の政治の現実があまりにもダイナミックなので、既存の人物や事件を重ね合わせて考えるかもしれませんが、全ては劇的なストーリーのためにミックスされた物語に過ぎません」と強調した。

キム・ヒエは、パク・ドンホ(ソル・ギョング)の暴走に立ち向かって、次の政権を独占しようとする野心家の経済副総理チョン・スジン役を演じた。彼女は、チョン・スジンというキャラクターについて、「実は悪人ではなかったんです。むしろ被害者的な面もあります。すごく心が痛いし、愛着が持てるキャラクターでした。演じる側としても、最初は悪役だと思っていたのですが、この人は政治的な欲もそこまでなかったように思います。政治のスケープゴートだと思いました。最初は、スジンは悪い政治家であり、パク・ドンホという善良な人を苦しめる人物だと思っていました。でも、台本を読んでストーリーを知るにつれて、『この人も悪人ではないんだ、人間的な人なんだ』と思いました。とても魅力的だと思いました」と語った。彼女はチョン・スジンの最後について「もう政治はしないんじゃないかと思いました。シーズン2は無理ですね」と笑った。

ソル・ギョングとの共演についても語った。彼女は「(以前共演した映画)『THE MOON』では離婚した関係だったので、そこでも仲が悪かったんです。ただ、『旋風』でも仲は悪かったのですが、2人は最初は同じ方向を向いていた同志だったんです。台詞にもありますが、道は違えど、スジンはパク・ドンホになりたかった女性でした。しかも、夫がパク・ドンホであってほしいと望んでいました。お互いに憎んでいたばかりではないと思います。たぶん信頼していたからこそ、もっと裏切られた気分になったと思います。ソル・ギョングさんは私がずっとファンでしたし、韓国の大切な財産です。魂を入れて演技する方だと思います。共演できて嬉しかったです。そしてソル・ギョングさんは内向的な方です。自分の役に熱心に取り組むタイプです」と打ち明けた。

さらに彼女は「夫婦の世界」以降、再会した俳優キム・ヨンミンについて「実際より、画面で見た時の演技がとても良かったです。やはりすごいと思いました」とし、「他の俳優たちからもものすごく刺激を受けました。例えば、イ・ヘヨンさんが私の夫役で出演しますが、昔、別の作品で私の部下役で出演したことがありました。その時も良い方であることは知っていましたが、とても真面目にコツコツと、黙々と演技をされていました。その年になると、体がすぐに壊れてしまうのですが、健康も維持していました。演技も長くやっているとマンネリになりやすいですが、本当にそのような演技ではありませんでした。そのような演技をするためには、家でものすごく練習をたくさんしなければなりません。俳優のフィールドでは、どれほど練習したかが分かります。口で、目で覚えた演技ではないんです。本当に何万回も暗記してやらなければならないんです」と絶賛した。

演技に対する思いも語った。キム・ヒエは「今回の作品だけでなく、歳月が経つにつれて感じたことです。昔は『視聴者の皆さんに私の演技を見てほしい』と思っていました。その次は、監督やスタッフが私の演技に満足してくれたらいいなと思っていました。でも最近は、目の前の俳優の演技を最大限サポートしたいと思うようになりました」と話し、「もちろん、視聴者や監督に好評してもらったらもっといいですが、今のスタンスは、目の前の俳優が私によって、より良い演技ができればいいなと思います。ペースメーカー的な役割というか。私も歳を重ねて、仲間や先輩もいますが、後輩と一緒にやることが多いじゃないですか。私が先輩だからといって、私の前で萎縮したり、固くなったりせず、上手に演技ができるようにするのが私の目標ではないかと思います。私も十分に褒められてきたんですけど、(私一人で)目立つのも良くないと思います」と自身の信念を語った。

演技の悩みについて尋ねると、「やらなければなりません。若い後輩もやっているし、私がもっと上手にはできなくても、やらなければなりません」と話し、「今は気楽な生活演技をしたいです。私は(生活にもとづいた演技が)得意です。あまりにも劇的でドラマチックなものをやってきて、セリフもドラマチックで緊張感のあるものをやってきました。気楽な演技が得意なのに、監督たちがそれを忘れているようです。私の得意なものを見せたいです。私は何でもできます。でも、強烈なキャラクターだけやっていたんです」と冗談を言って笑いを誘った。ただ、切ないロマンスについては「それはもう」と笑い、「もう十分です」と答えた。

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