通算3トライ後藤「試合になると化けるんです」勝負強さ武器に東京五輪へ
2016年08月12日 12:35
五輪
強烈な輝きを放った男がいた。バックスの後藤輝也(24=NEC)だ。1次リーグ初戦のニュージーランド戦。永遠に名前が残る五輪でのトライ1号になった。大会全体を見渡しても、チーム2番目の通算3トライを挙げた。準決勝のフィジー戦は前半3分に、左サイドを1人で突破してインゴールに飛び込んだ。
リオ五輪で正式種目になると決まった09年時は「セブンズをやったことがなかった。関係ないと思っていた」と人ごとだった。山梨学院大ではリーグ戦の2部。雑草的存在が、今では不動のレギュラーへと成長した。
武器は勝負強さ。バックアップメンバーの松井は「GPSや筋力の数値がチームトップというわけではありません。でも、試合になると化けるんです」と、試合向きの性格だと評した。今大会の活躍を見ればあながち外れていない。
3位決定戦の後、後藤は4年後に目を向けた。「東京でもメダルという目標は変わらない。今回、目の前まで来たのに悔しい」。出身は富士山の麓、山梨県忍野村(おしのむら)。高い山への挑戦は続く。
◆後藤 輝也(ごとう・てるや)1991年(平3)12月18日、山梨県生まれの24歳。山梨・桂高からラグビーを始め、山梨学院大に進学。13年にはラグビー部主将に就き、当時関東大学リーグ戦2部だった同大の1部昇格に貢献した。14年にトップリーグのNEC入り。15年2月のワールドシリーズ米国大会で7人制日本代表デビューを果たした。7、15人制ともにポジションはウイング。1メートル77、82キロ。