自民 始まるポスト石破レース 候補に政策通の加藤財務相、林官房長官
2024年10月28日 04:30
社会
党が大混乱の中、求められるのは「安定性と実務能力の高さ」(党関係者)。取り沙汰されているのは加藤勝信財務相、林芳正官房長官の名前だ。2人とも政策通で、加藤氏は首相経験者が「安定感は抜群」と周囲に話して回るほど。林氏は閣僚辞任に伴う緊急登板が多く、誕生日が1月19日であることから“政界の119番”の愛称がある。「党が緊急事態の今、出動の好機だ」(党関係者)。来夏の参院選の顔として、小泉進次郎選対委員長に期待する声もあるという。
ここにきて動向に注目が集まるのが岸田文雄前首相だ。8月14日に突然、総裁選への不出馬を表明。表向きは裏金事件への「トップとしての責任」としたが、支持率低迷で出馬して惨敗するより、再登板を視野に入れて影響力を残す道を選んだ、と指摘された。総裁選では決選投票で岸田派議員らに「高市氏は好ましくない」と表明。石破総裁の逆転勝利の立役者となった。林氏が総裁となれば自派閥からで、キングメーカーぶりを誇示できる。ただ裏金問題への対処がほとんどできず、“増税メガネ”などとやゆされて退陣しただけに、永田町関係者は「岸田さんがまた首相になれば、国民は相当怒るはず」と話した。