神戸製鋼 スクラムゴリ押しで開幕5連勝 ヤマハに“挑発”も

2021年03月27日 18:39

ラグビー

神戸製鋼 スクラムゴリ押しで開幕5連勝 ヤマハに“挑発”も
<ヤマハ発動機・神戸製鋼>前半、トライを決める神戸製鋼、アタアタ・モエアキオラ(撮影・後藤 正志) Photo By スポニチ
 【ラグビー・トップリーグ第5節   神戸製鋼53―22ヤマハ発動機 ( 2021年3月27日    大阪府東大阪市・花園ラグビー場 )】 神戸製鋼が8トライを挙げ、ヤマハ発動機を圧倒して開幕5連勝とした。
 試合の明暗を分けたのが、スクラムだった。前半20分から神鋼の猛プッシュ劇。中央ライン付近で、プロップ山下裕がいる右側からゴリゴリと押して反則を獲得。ゴール前へ前出し、またスクラムで反則を奪った。再びスクラムを選択し、CTBモエアキオラが1次アタックでディフェンスをこじ開けてトライ。15―3と引き離した。

 自陣に引き返す際、山下裕がヤマハベンチに聞こえるように「こうきー」と叫んだ。その後も何やら大きな声を続けた。その声が、春の陽気になった花園ラグビー場に響き渡った。“出てこい”と指名されたのは、19年W杯の最終選考でともに落選した左プロップ山本幸輝。日本代表経験もあるスクラム強者はこの日、同じ元ジャパンの右プロップ伊藤とともにベンチスタートだった。

 神鋼の第1列は、この後も圧倒。プロップ岡本と西村、フッカー江口に激しくプレッシャーをかけた。前半終了間際にも、ゴール前のスクラムでズタズタにし、その後の展開でCTBモエアキオラがトライ。27―3と突き放した。

 ヤマハのスクラムを担当するのは、「慎さん」の愛称でおなじみの日本代表スクラムコーチの長谷川ハイパフォーマンスコーチで、毎年のように強いセットピースをつくり上げてきた。神鋼はその相手に押しまくり、ご満悦。SH日和佐主将は「セットピースが大きなアドバンテージになった」と語り、ディロンヘッドコーチも「セットプレーは相手の強み。そこに対して準備をしてきた」と収穫を口にした。

 2勝3敗と一つ負けが先行したヤマハの堀川監督は「前半はボールを持ってアタックをしたかった。反則をもらってもタップキックをして、なるべくセットプレーを減らしたかった。そういう狙いで、きょうの1番、3番は力を発揮できると思った」と先発に岡本、西村を使った意図を説明した。昨季から、ボールを動かす戦術にも力を入れている。神鋼相手に、若手の力を試したかった狙いが見え隠れした。

 後半、山本と伊藤が出ると、逆にヤマハがスクラムで完勝した。ミスが連発したラインアウトも、終盤は落ち着いた。幅広くグラウンドを使ったアタックで2トライを返した。SO清原は「前半はセットプレーでやられたが、後半に修正できたらああなる」とヤマハの骨幹がどこにあるかを再確認。前後半のメンバーが逆なら、違う展開になったであろうことは、容易に想像できる後半の力強さだった。

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