元小結の阿炎　幕下で全勝優勝「相撲が取れる喜びを学ばせてもらった」

2021年03月27日 05:30

相撲

【大相撲春場所13日目（ 2021年3月26日両国国技館）】昨年7月場所中などに接待を伴う飲食店での会食が発覚し、コロナ対策のガイドライン違反で3場所出場停止などの処分を受けた元小結の阿炎が全勝で幕下優勝を飾った。7番相撲で同じく無敗だった時栄を引き落としで下し「うれしい。今場所は相撲が取れる喜びを学ばせてもらった」と笑顔。8カ月ぶりの土俵に「精神的にも肉体的にも凄く削られたが、相撲を取ったという気持ちになれた」と満足感をのぞかせた。

　▽幕下優勝（7戦全勝）　阿炎（あび＝本名堀切洸助）西56枚目、埼玉県越谷市出身、錣山部屋。千葉・流山南高から13年夏場所初土俵。15年春場所新十両。18年初場所新入幕。19年名古屋場所新小結。敢闘賞2回。新型コロナウイルス感染対策のガイドライン違反により、先場所まで3場所出場停止。得意は突き、押し。1メートル86、152キロ。26歳。

　▽三段目優勝（7戦全勝）　高麗の国（こまのくに＝本名平田譲二）西45枚目、神奈川県大磯町出身、芝田山部屋。06年春場所初土俵。得意は押し、右四つ、寄り。1メートル76、228キロ。30歳。

　▼高麗の国　長いことやっているので、1回くらいは優勝したいという気持ちだった。今場所は相手がよく見えていたし、足も出ていた。来場所は幕下に戻るが、自分のやることは変わらない。

　▽序二段優勝（7戦全勝）　熱海富士（あたみふじ＝本名武井朔太郎）西48枚目、静岡県熱海市出身、伊勢ケ浜部屋。静岡・飛龍高から20年11月場所初土俵。先場所は序ノ口で優勝。得意は右四つ、寄り。1メートル85、168キロ。18歳。

　▼熱海富士　先場所が終わった時に次の場所も優勝すると言っていた。実現できてよかった。三段目でも今の勢いで優勝したい。照ノ富士関のような相撲が目標。将来は横綱になりたい。

　▽序ノ口優勝（7戦全勝）　村山（むらやま＝本名村山豪）西21枚目、千葉市稲毛区出身、鳴戸部屋。新潟・海洋高から21年初場所初土俵。得意は押し。1メートル68、122キロ。18歳。

　▼村山　プロは一日一番しかないので、そこに全てを懸けなければいけない。序ノ口最初の場所でいい結果を出せてうれしい。貴景勝関のような突き、押しができれば、自分も上に行ける。