蝉川泰果 日本OPアマ最少「64」95年ぶり2人目アマVへ暫定首位発進「貯金できた」

2022年10月21日 04:15

ゴルフ

蝉川泰果 日本OPアマ最少「64」95年ぶり2人目アマVへ暫定首位発進「貯金できた」
11番、ティーショットを放つ蝉川 Photo By 共同
 【男子ゴルフツアー日本オープン第1日 ( 2022年10月20日    兵庫県 三甲GCジャパン=7178ヤード、パー70 )】 9月にツアー優勝した蝉川泰果(21=東北福祉大4年)が1927年、第1回大会の赤星六郎以来、史上2人目のアマチュアの大会Vへ会心のスタートを切った。7バーディー、1ボギーの64は、データが残る85年以降ではアマによる大会最少スコアで、暫定首位に立った。2打差の同2位に金谷拓実(24=Yogibo)が続いている。13年マスターズ覇者のアダム・スコット(42=オーストラリア)は71で同32位、石川遼(30=CASIO)は73で同63位と出遅れた。日没までに6人が競技を終えられず、21日に持ち越した。
 有言実行だ。5日に世界アマチュアランク1位となり、大会前日に「1つ勝ったんで、もう1勝ですね。勝たないと評価されない」と話していた蝉川が、最高の滑り出しを見せた。64は日本オープンでのアマチュアの最少スコア記録。「自分らしく果敢に攻めた結果。1Wもしっかり振り切れた。結構貯金ができました」と胸を張った。

 会心のゴルフだった。インから出て14番でバンカーからの3打目を1メートルに寄せてバーディー。2つしかないパー5でしっかりとスコアを伸ばした。フェアウエーを外したのはわずか1回。多くの選手が狭いフェアウエーと深いラフに苦しむ中、平均300ヤードを超える飛距離とショットの精度が際立った。

 9月のパナソニック・オープンで史上6人目のアマチュアVを飾った。「6月のAbemaツアー(下部)で優勝して、それから全部の試合で勝てるイメージができた」。今週から投入した新1Wも好プレーを後押しした。「フィニッシュまで振り切っても左に行きづらい。自信を持っている」

 日本ゴルフ協会ナショナルチームのメンタルトレーナー・大体大の菅生貴之教授の指導で精神力も強化。「少し前の自分だったら打つ前に恐怖心が芽生えていた。今は成功するイメージを持つように朝の練習でも調整している。ネガティブな要素はほとんど持っていない」と手応えを口にする。

 名前の泰果はタイガー・ウッズから命名。今週は「たいが」という名前の選手が4人も出場しているが「同じ名前の選手もそうですけど、誰にも負けたくないですね」。史上初のアマチュア2勝目へ、国内最高峰の舞台であの松山英樹もできなかった偉業に挑む。

 ◇蝉川 泰果(せみかわ・たいが)2001年(平13)1月11日生まれ、兵庫県加東市出身の21歳。プラスチックのクラブで1歳からゴルフを始める。大阪・興国高を経て東北福祉大。同大では主将。21年関西アマチュア優勝、日本学生2位。6月のAbemaツアーで史上5人目のアマチュア優勝。9月の世界アマチュアチーム選手権個人戦で2位。世界アマチュアランク1位。得意クラブは1W。1メートル75、77キロ。

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