【隠岐の海引退相撲】最後の取組は古典相撲形式 大量の塩、人情相撲…独特の文化を再現「興奮した」

2023年09月30日 18:16

相撲

【隠岐の海引退相撲】最後の取組は古典相撲形式 大量の塩、人情相撲…独特の文化を再現「興奮した」
隠岐古典相撲形式で最後の取組に臨んだ君ケ浜親方(元隠岐の海)は土俵の上で大量の塩を浴びる(撮影・西海 健太郎) Photo By スポニチ
 今年初場所中に現役を引退した元関脇・隠岐の海の君ケ浜親方(38=八角部屋)の引退相撲が30日、東京・両国国技館で行われた。
 「最後の取組」では、同部屋で同じ島根県隠岐の島町出身の弟弟子・隠岐の富士(35)と対戦。隠岐の島で約1200年前から伝わるとされる伝統行事「古典相撲」の形式で行われた。

 最も特徴的なのは、両力士に向けて投げられる大量の塩。古典相撲独特の装束を着た地元関係者扮する呼出と行司に呼び上げられた両力士は“激励”の塩を浴びて土俵に上がった。頭に塩をかぶった両力士と、真っ白に染まった土俵。大相撲とは異なる独特の雰囲気で取組が行われた。

 最初の一番は右四つから隠岐の海が左を巻き替えてもろ差しで寄り切り。2番目は、右四つから寄り切られた。2番取って1勝1敗になるのも、隠岐古典相撲の伝統。「人情相撲」と呼ばれ、島の中で人間関係にしこりを残さないようにするためとされている。大相撲とは違った文化を持つ伝統行事に、館内は大いに盛り上がった。

 隠岐の海は中学高校時代に、隠岐古典相撲に参加した経験がある。地元を思い出す懐かしい取組に「やっていて興奮しました。楽しかったです。隠岐の島の文化に触れていただいてよかったんじゃないですか」と笑顔。大量の塩をかけられた感想を問われると「ぜひ隠岐の島で体験してください(笑)。移住すれば相撲取れますから」と笑い、地元の文化をアピールした。

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