【ラグビーW杯】斎藤 「原点」で学んだ戦術と広い視野 恩師2人が明かす少年時代

2023年09月30日 04:37

ラグビー

【ラグビーW杯】斎藤 「原点」で学んだ戦術と広い視野 恩師2人が明かす少年時代
横浜ラグビースクールの坂本さん(左)が勇退する際にグラウンドを訪れ、感謝を伝えた斎藤 Photo By スポニチ
 【ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本28―22サモア ( 2023年9月28日    トゥールーズ )】 ラグビー小僧は横浜市の保土ケ谷にあるグラウンドで楕円(だえん)球を無我夢中で追いかた。斎藤を小学校低学年時代から知り、中学の部で指導した横浜ラグビースクール(YRS)の吉田雅史さん(48)は「いつもニコニコしながら人一倍楽しんでいた印象が強い」と振り返る。斎藤は父・雅彦さんがYRSでコーチを務めていた関係で3歳から加入した。誰よりも練習に明け暮れ、みるみる上達。小学校高学年になると周囲よりも飛び抜けた存在となった。
 転機はポジションがSOだった小学校5年の時。当時指導していた坂本昌史さん(61)がSHに転向させた。「一番うまいから、ボールを触る機会が多いSHにしたんです」。9番としてプレーし始めた大きな分岐点。SHに必要なパスやキックの技術は坂本さんらの助言で磨かれていった。

 才能にあふれているからこその厳しい指導もあった。小学校高学年では、ボールを持つと右へ左へステップを切り、自らトライを奪うシーンが目立ったという。坂本さんは「自分一人でラグビーをやるな。お前のトライは見たくない」と怒ったこともある。斎藤は周囲の選手を生かした戦術や視野を広く持つ大切さを学んだ。

 坂本さんが今春でコーチを勇退する際、斎藤はグラウンドを訪れ、感謝の言葉とともに「原点に戻ることができました」と伝えたという。「ここが彼にとっての故郷だと思う」と吉田さん。斎藤は原点で培った技を大舞台で存分に発揮している。

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