【ラグビーW杯】砂村光信氏 松田は司令塔としても欠かせない存在

2023年09月30日 04:39

ラグビー

【ラグビーW杯】砂村光信氏 松田は司令塔としても欠かせない存在
<日本・サモア>後半、PGを決める松田(撮影・篠原 岳夫) Photo By スポニチ
 【ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本28―22サモア ( 2023年9月28日    トゥールーズ )】 【砂村光信氏 視点】プレースキックの高い成功率ばかりに目が行きがちな松田だが、この試合では司令塔としての成長を見て取れた。前半32分のリーチのトライにつながるシーンでは、その1つ前の攻撃で大外へキックパスを蹴るモーションからハンドパス。残像が残った相手ウイングは下がったままキックを警戒せざるを得ず、リーチがフリーとなりラストパスがつながった。
 10点リードの後半33分に敵陣でペナルティーを得た際も、ボーナスポイントを獲得できる4トライ目を狙いにいく選択肢もある中で、主将の姫野にショット選択を進言するようなシーンが見られた。チームを落ち着かせ、状況に応じた判断ができており、大会に入りもはや外せない選手にまで成長している。

 2つのトライの起点となったスクラムは、改めて日本の武器になったと感じた。特にリーチのトライにつながったスクラムは、自陣に相手FWを足止めさせたことで、SH斎藤が自由に仕掛けるスペースを生んだ。堀江のシンビン後のスクラムも、セオリーではバックローを下げてフッカーを補充するところを、バックスのナイカブラを下げた。スクラムの安定を重視し、交代機も長谷川コーチの意見を最大限に取り入れているのではないか。

 急きょ先発した斎藤は、持ち味の速い寄りとパスアウトを遂行できていた。ただしキックの精度は課題だろう。下川とバックス3人のリザーブは残り5分を切ってからの投入で、交代の意図も見えづらかった。アルゼンチン戦では改善が必要になる。(元U―23日本代表監督)

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