阪神・井上 今季初昇格「上で結果を出して、ナンボの世界」 広島と甲子園で首位攻防 貧打の虎救う

2023年04月18日 05:15

野球

阪神・井上 今季初昇格「上で結果を出して、ナンボの世界」 広島と甲子園で首位攻防 貧打の虎救う
今季初昇格となる阪神・井上 Photo By スポニチ
 阪神・井上広大外野手(21)が17日、荷物整理などで鳴尾浜球場を訪れ、18日に予定する今季初昇格を前に強い決意を明かした。ドラフト1位・森下翔太外野手(22)の2軍降格で巡ってきた機会。DeNAと並ぶ同率2位ながら、直近9試合で1試合平均1・6得点に停滞する猛虎に新風を吹き込めるか。0・5ゲーム差で追う広島を本拠地で迎え撃つ首位攻防戦。高卒4年目の大砲候補の抜てきが見たい。
 過去2年で1軍無安打という雌伏の時を過ごしてきた井上にとっては、絶好のチャンスだ。森下の不振を受けての昇格。「正直思っていなかった」と受け止めつつ、1軍定着へ覚悟を込めた。

 「上(1軍)で結果を出すために、今どういうことをしないといけないのかを意識してやっていました。やっぱり、上で結果を出して、ナンボの世界。下でできないことは、上でもできない」

 ウエスタン・リーグでは17試合に出場し、リーグトップの4本塁打、同2位タイの13打点。「結果も出たり出なかったりで、出ないときは“受け”になっていると北川(2軍打撃)コーチからも教えていただいた。映像見ても、やっぱり打ちにいけていない部分もあった」。春季キャンプでつかんだ感触、そして2軍公式戦での日々の反省を胸に1軍を想定した取り組みを続けてきた。

 「打席に入るまでの相手投手に対しての準備とか、そういうところで変わってきて、結果も出ていると思う。気負わず、やれればいいなと思っている。しっかり自分をアピールできるように、準備をしていければ」

 岡田監督は復帰した昨秋から井上の長打力を評価してきた。昨秋キャンプから直接指導を重ね、今春キャンプではMVPに選出。オープン戦を経て開幕2軍を決めた時も「すぐ(1軍に)行けるぐらいの力はついてる。今年一年、2軍でやれと言うてんちゃう」と1軍戦力として認めていた。直近9試合はいずれも4得点以下で、1試合平均1・6得点。貧打にあえぐ打線の起爆剤として、井上のパワーにかかる期待は大きい。

 「チームに何を求められているかを、しっかり理解して。試合に出る、出ない、後から行く、行かないとかもあると思う。自分が何をすべきかを一番に考えて、ゲームに入っていけたら」

 先発でも代打でも、結果で応える決意は強い。先発右翼は開幕から森下9試合、板山3試合、島田1試合。広島の予告先発は右腕・九里でセオリーは左打者の起用だが、指揮官の判断は果たして――。(阪井 日向)

 ◇井上 広大(いのうえ・こうた)2001年(平13)8月12日生まれ、大阪府出身の21歳。履正社では3年春夏に甲子園出場し、夏は大会3本塁打で初優勝に貢献。19年ドラフト2位で阪神入り。20年10月14日の中日戦に「7番・右翼」で先発してプロ初出場。22年はウエスタン・リーグで全110試合に4番で先発して11本塁打。1メートル89、101キロ。右投げ右打ち。

【井上の昨季までの歩み】
 ☆20年 10月14日に初昇格し、中日戦に「7番・右翼」で先発して3打席凡退。同16日のヤクルト戦では8回無死一塁で代打出場して右中間へ適時二塁打を放った。球団高卒新人野手の先発出場は68年川藤幸三以来、安打は97年浜中治以来、打点は74年掛布雅之以来。1軍では計6試合で11打数1安打1打点だった。

 ☆21年 同期の西純とともに春季キャンプに初の1軍参加。ウエスタン・リーグでは50打点で初タイトルに輝いた一方、8月下旬に右脛骨(けいこつ)骨折の影響もあって1軍昇格はなかった。

 ☆22年 8月14日に「特例2022」対象選手として初昇格。即日で中日戦に「7番・右翼」で出場し、初打席から2打席連続三振を含む4打席凡退。同16日のヤクルト戦は代打で一飛に倒れた。18日にコロナ感染から復帰した中野に代わって降格し、以降は昇格なし。ウエスタン・リーグでは96安打で最多安打を獲得した。

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