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絶妙だった阪神・小幡起用、木浪休養のタイミング 岡田監督の言葉を小幡はどう聞くか

2023年07月31日 08:00

野球

絶妙だった阪神・小幡起用、木浪休養のタイミング 岡田監督の言葉を小幡はどう聞くか
<神・広>3回に右前打を放つ小幡(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4-2広島 ( 2023年7月30日    甲子園 )】 【畑野理之の談々畑】 もっとできたと顔に書いてあった。小幡竜平が「8番・遊撃」で6月25日のDeNA戦以来、25試合ぶりの先発出場。「久しぶりだったので楽しんでやろうと思いました。試合中も楽しめました」。笑顔はない。普段からひょうひょうと話をするが、それでも、まだ物足りないという雰囲気が出ていた。
 3回先頭の第1打席に右前打して、1死二、三塁まで進み、中野拓夢の二ゴロで先制の生還。しかし2打席目からは空振り三振と左飛で3打数1安打なら十分だが、木浪聖也に追い付く、追い越すまで届いていないのは分かっている。

 遊撃の守備でも初回の小園海斗、5回の坂倉将吾の強いゴロを無難にさばいたが、8回先頭の中村奨成の三遊間のゴロを捕球したものの一塁へ悪送球して二塁進塁を許した(記録は安打と失策)。「(伊藤)将司さんの完投のチャンスをつぶして、そこは反省です」

 誰よりも意気込んでいた。木浪から遊撃のポジションを奪い返すにはこの1試合が、この1打席が大事だからだ。「最初の打席は意識していました。ヒットで出て得点につながったのは良かった」。キャンプから激しい競争をして、開幕スタメンを勝ち取ったが、7試合目の4月8日のヤクルト戦で初めてベンチスタートとなると、木浪の快進撃が始まり、背中が遠のいていくのを感じた。この日で、まだ10度目のスタメン。代打から出場した6月3日のロッテ戦で11回にサヨナラの中前打を放っても奪い取れていない。

 一方の木浪は前半戦のチームの快進撃を支えてきた一人。前夜29日の延長12回4時間56分ゲームこそ4打数無安打だったが、3試合連続安打が止まっただけで決して打撃の調子が悪いわけではない。

 本紙評論家の関本賢太郎氏に以前、教えてもらった。「選手って、休養を与えられる時って調子がどん底になる前の方がいいんですよ。悪い時だと“外された”って思ってしまってソワソワしてしまうんですよ」。小幡起用も、木浪休養も、絶妙のタイミングだったかもしれない。

 岡田監督の言葉を小幡はどう聞くか。「今日はベテランを休ませたんやけど、(木浪は)ベテランちゃうんかったんやな。次の名古屋から頑張れ、言うたけど」。6歳上の先輩のコンディションを整えるための代役出場で甘んじるつもりはないはずだ。

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