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「鷹の祭典」連敗にさよなら!! ソフトB・周東 “ささやき戦法”で延長11回にサヨナラ打

2023年07月31日 05:01

野球

「鷹の祭典」連敗にさよなら!! ソフトB・周東 “ささやき戦法”で延長11回にサヨナラ打
<ソ・ロ>11回、サヨナラ打を放ち仲間と抱き合って喜ぶ周東(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク6-5ロッテ ( 2023年7月30日    ペイペイD )】 最後の最後に勝った!!ソフトバンクは30日のロッテ戦で、延長11回2死満塁から周東佑京内野手(27)が、執念の左前打を放ちサヨナラ勝ちを収めた。この日は恒例イベント「鷹の祭典」今季最終の9戦目で、昨季から続く連敗を11で止め今季初勝利を挙げた。またロベルト・オスナ投手(28)が移籍後初となる回またぎを志願し9回からの2イニングを零封するなど勝利への気迫を見せた。
 ヘルメットを天井に放り投げてバンザイを繰り返した。鷹の祭典は周東の劇打でようやくハッピーエンドで閉幕した。先発・和田らとハグをした後には試合を決めた白球を受け取った。

 「いや、もう終わらせるしかないなと。いいヒットでした。その場、その場で結果をとの思いだけでしたね」

 5―5の延長11回、2死満塁。負傷交代した近藤に代わって途中出場した快足男の3打席目。舞台は整った。マウンド上は7番手・沢村。カウント2―2からの151キロ外角直球を鋭く左前にはじき返した。昨季8月13日オリックス戦での9回サヨナラ弾以来、今季初の決勝打となった。

 試合前の時点で打率・174。8回無死一塁で放った左前打は7月2日の西武戦までさかのぼる。極度の打撃不振を自認。延長11回、ここぞの場面で開き直った。プロ入り後、初めてささやきながら打席に入った。

 「最近、打ててなかったし、打てなかったらどうしようと思うよりも自分に言い聞かせようと。“行けるぞ、フォークも当てられるから大丈夫、大丈夫”と口に出して打った」

 打席での独り言でちらついていた白い歯は笑顔でさらに光った。「1勝もできない鷹の祭典なんてあってはいけないと思った。全員で勝ち取れた」と感慨に浸った。この日の「鷹の祭典」最終9戦目で昨季から続く連敗は11で止まった。恒例イベントは2季連続で1勝8敗。指揮官は「9戦で1勝。去年と一緒は残念で寂しい。去年より上は行きたかった」と振り返ったがリーグ戦は続く。周東もレギュラー定着に向けエンジンをかけ直した。

 この日は2安打1打点。マルチ安打も打点も、5月30日の中日戦以来。「こう打ちたいとの思いが強すぎて、投手と戦えてなかった。打てれば出られるし、スタメンに近づくと思う」。7月最終戦で開き直った男の勝負は夏本番のこれからだ。

 途中出場の多い現状に中村晃から「いつまでもベンチに座ってんじゃないよ」と言われ、藤本監督には「結果を出してスタメンで出てほしい」と言われている。すべては期待されてのもの。「少ない打席だから打てないじゃない。もうやるしかないですから」。周東に必要とされているのは鬼足だけではない。 (井上 満夫)

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