西部ガスが2大会ぶり初戦突破!7番抜てき野中が3安打2打点 今大会限りで勇退の香田監督采配ズバリ

2023年11月12日 13:45

野球

西部ガスが2大会ぶり初戦突破!7番抜てき野中が3安打2打点 今大会限りで勇退の香田監督采配ズバリ
<第48回社会人野球日本選手権大会・三菱重工West・西部ガス>2回1死二塁三塁 野中の適次打で生還しハイタッチを交わす安永(左)と井出 (撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 【第48回社会人野球日本選手権大会1回戦   西部ガス5―0三菱重工West ( 2023年11月12日    京セラD )】 西部ガスが三菱重工Westを下し、2大会ぶりに初戦を突破した。
 今大会を最後に勇退する香田誉士史監督に恩返しとばかりに、高校の後輩がチームを初戦突破に導いた。「7番・DH」で先発した佐賀商出身の野中翔太が、決勝打を含む3安打2打点と躍動した。

 「3年間、一緒にさせてもらって、2年間は不甲斐ない結果だった。勇退されるということで、監督のために打てたな、というのは正直、あります」

 2回だ。先頭の4番・安永元也の左前打を皮切りに1死二、三塁の好機で打席が回ってきた。カウント1―2からの4球目、146キロ直球を中前へ。チームを勢いづけると、続く金沢達弘の左前打と相手投手の暴投で再び1死二、三塁とし、9番・原田拓也の左犠飛で3点目を挙げた。4回の二塁打を挟み、6回は野中が起点となった。1死から左翼線二塁打。続く金沢の三振振り逃げで一、三塁とし、原田の中前適時打で4点目のホームを踏みしめた。

 指揮官と同じ佐賀商出身。捕手登録ながら「(出場は)だいたいDHか代打ですね…」という入社3年目の25歳。今大会前から打撃の調子が上向いていたが、「(出場は)まあ代打だろうな」と思っていた。それが試合前日のスタメン発表の際に「7番・DH」で名前を読み上げられ、思わず「え?俺?」となった。抜てきを意気に感じて打席へ。「常に代打の1打席というイメージで打席に立っていました。1打席勝負と」。目の前の1球、1打席に集中し、結果で応えてみせた。指揮官も「野中は非常にいいコンディショニングだったので、抜てきしました。1打席目でチームに勢いを付けてくれた」とうなずいた。

 打撃面の「7番・野中」に加え、投手起用でも指揮官の采配は光った。先発の軟投派左腕・田中和正は130キロ前後の直球と変化球主体の打たせて取る投球を展開し、3回2安打無失点。だが指揮官は3回が終了した時点で「(相手打線が田中に)合いだした」と判断。「社会人は1点が(すぐ)3点、4点になる」と4回から2番手・村田健の投入を決断した。1メートル85の大型サイド右腕は期待に応え、最速152キロを計測した直球とスライダーなどを武器に、6回4安打無失点。三菱重工West打線に反撃を許さなかった。

 「(最後の大会は)楽しみで、ワクワクはしていましたけど、あまり変わらず、思い切ってやりたいと思っていました。まず一つ取れたのは、応援しに来てくれている方々にも恩返しできたかなという気持ちです」と香田監督。過去最高成績は21年の2回戦。初の2勝を目指し、15日のJFE西日本戦に臨む。

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