日鉄ステンレス金星あと一歩　キラリと光ったのは元広島・畝　5回までノーノー「プロで練習した球で…」

2023年11月12日 22:06

野球

日鉄ステンレス金星あと一歩　キラリと光ったのは元広島・畝　5回までノーノー「プロで練習した球で…」 — ＜日鉄ステンレス・Honda＞6回のピンチをしのぎ、ガッツポーズする日鉄ステンレス・畝（撮影・中辻　颯太） Photo By スポニチ

【社会人野球日本選手権大会1回戦日鉄ステンレス0―2Honda （ 2023年11月12日京セラD ）】 28大会ぶりの出場となった日鉄ステンレスは0―2でHondaに敗れ、初戦突破にあと一歩届かなかった。

　接戦に持ち込んだ立役者は、先発の横手投げ右腕・畝章真投手（28）だった。得意球のシンカーを有効に用いて、6回2死まで無安打投球。6回1安打無失点の好投を演じた。

　「久々の先発だったが、初回から飛ばしていこうと思った。僕は、力んだとしても速い球を投げられるわけではない。プロのときから練習してきたシンカーを自信を持って投げられた。僕の生命線は制球力と変化球。両サイドに散らすことだけは崩さずに投げられました」

　畝は19年育成ドラフト3位で広島に入団した。支配下登録を勝ち取れずに21年オフに戦力外通告を受け、22年から同社に入社した。

　父は広島の畝3軍統括・矯正担当コーチ。登板前には「気負わず、先を見過ぎずに投げなさい」と連絡を受けた。

　「僕はプロでも育成だったし、全国大会に出られるような選手でもなかった。チームの下の方の立ち位置からはい上がってきた選手。挑戦者の気持ちを忘れず、もう1イニングでも長く投げられるように厳しくやっていきたいです」と来年の雪辱を誓った。

　◇畝　章真（うね・たかまさ）1995年（平7）9月9日生まれ、広島市安佐北区出身の28歳。広島新庄では控え内野手。名古屋商大を経て四国・香川に入団。19年の育成ドラフト3位で広島入団。1メートル77、80キロ。右投げ右打ち。