年俸3億突破の阪神・近本 黄金期けん引や!「強い時期は続くんじゃないかな、と」

2023年12月10日 05:15

野球

年俸3億突破の阪神・近本 黄金期けん引や!「強い時期は続くんじゃないかな、と」
契約更改を終えて、記者の質問に答える近本(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・近本光司外野手(29)が9日、兵庫県西宮市内の球団事務所で交渉し、1億5000万円増の推定年俸3億2000万円で契約を更改した。6年目の外野手では21年オリックスの吉田正尚(2億8000万円)を上回り、日本球界最高額。球団生え抜きでも、04年井川慶の7年目を抜く史上最速の2億円どころか、一気に3億円を突破した。「黄金時代」のけん引役として球団から大きな期待を寄せられ、「強い時期は続く」と呼応した。
 穏やかに、時折笑みも浮かべながら、近本は会見で熱い言葉を紡いだ。阪神がいまだ成し遂げたことのない「連覇」。球団史に名を刻む先導役を務めるのは、近本をおいて他にいない。球団から直々に託された「黄金時代」へのけん引。近本は忠実に遂行する。

 「“経年でずっと頑張ってくれた。5年連続で阪神を引っ張ってくれて、これからも頼むな”と言われた」

 選手会長の肩書こそ中野に譲ったものの、名実ともに虎のリーダーは近本だ。2年前。21年の春季キャンプで宣言した「黄金期に入る」という言葉に球団首脳も感嘆したそうで「凄くほめられた。“いい言葉使ったね”って」。雌伏の時を経て、3年目に最初の花が開いた。満開はこれからだ。

 「連覇したい、というのは今しか言えない。球団とも話をして“ぜひ(連覇を)やってほしい。できると思う”と言われた。これから先、連覇できるだろうし、ちょっとは…ちょっとはじゃないな。強い時期は続くんじゃないかな、と思う」
 新たな歴史をつくるには、個々の能力アップは不可欠だ。今季は岡田監督の名采配にもフォーカスされたが、来季は選手自身がさらなる地力をつけたい。それこそが勝利への一番の近道になる。

 「今の現状では(強い時期は)続かない。個々の能力が本当に上がっていかないといけない。岡田監督の力じゃなくて、個々の能力は本当にまだまだ」

 年俸3億2000万円。6年目の外野手としては、21年の吉田(当時オリックス、現レッドソックス)を超え、日本球界最高年俸に躍り出た。入団から5年連続で個人打撃タイトルを獲得し、ベストナインとゴールデングラブ賞も3年連続。継続した活躍が評価されての大幅増にも、本人は「賞金だったら使えますけど、あんまり給料は使えない。ボーナスは使えますけどね」とどこ吹く風だ。日本シリーズMVPにも輝いたリードオフマンが本当に手に入れたい「連覇」の2文字は、お金では買えない。

 近本は、順調なら25年シーズン中に国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たす。「まだ2年もあるのか…」と意味深な笑みを浮かべた。近い将来、常勝軍団の中心にいる男の周りは騒がしくなるだろう。だが先は見ない。今はただ、24年の頂点だけを見据える。(八木 勇磨)

 ○…近本(神)が年俸3億2000万円で契約を更改。今季の1億7000万円から一気に3億円の大台到達を果たした。入団6年目外野手の年俸では21年吉田正尚(オ)の2億8000万円を抜く最高額。6年目全ポジションでも23年村上宗隆(ヤ・内)の6億円を筆頭に、12年田中将大(楽・投)に並ぶ7位の金額だ。

 ○…阪神生え抜き6年目での3億円到達は、12年鳥谷敬の9年目(3億円)を抜く最速で2億円超えも04年井川慶の7年目(2億1000万円)を上回った。また、球団生え抜き外野手の年俸では09年赤星憲広の9年目、2億5000万円を抜く最高額となった。

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