山本由伸 ド軍と12年3億2500万ドル(462億円)はコール超えの投手史上最高契約 期待の高さ証明

2023年12月22日 13:38

野球

山本由伸 ド軍と12年3億2500万ドル(462億円)はコール超えの投手史上最高契約 期待の高さ証明
3月のWBCで2ショット写真に応じる大谷(右)と山本 Photo By スポニチ
 オリックスからポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍を目指していた山本由伸投手(25)が21日(日本時間22日)、ドジャースと契約すると米メディアが報じた。
 スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者は自身のX(旧ツイッター)で「日本のスター、山本由伸とドジャースは12年総額3億2500万ドル(約462億円)の契約で合意していると、契約に詳しい関係者がESPNに語った」と記した。

 球団地元紙ロサンゼルス・タイムズのジャック・ハリス記者も「山本由伸が12年総額3億2500万ドルの契約に合意したと情報筋」と報道した。

 二刀流の大谷を除いて、投手として過去最高額となったのは2019年にゲリット・コールがヤンキースと交わした9年3億2400万ドルだが、25歳の右腕はそれを上回る契約を結び、期待度の高さをうかがわせた。

 山本は11月5日、日本シリーズ最終戦後にポスティングシステムを使用してのメジャー挑戦を球団に正式承認された。翌6日には米大リーグ公式サイトが「ヤマモトが正式にやって来る。どこが契約できるのか?」とし、移籍先候補としてヤンキース、カブス、ナ・リーグ覇者のダイヤモンドバックス、ドジャース、メッツ、レッドソックスなど8球団を列挙。米主要メディアのFA選手ランキングは軒並み大谷1位、山本2位の評価が並ぶなど、今オフFA選手の「目玉」となっていた。

 好条件はもとより、ドジャースにとっては“切り札”がモノを言った形だ。ド軍は山本と今月12日(同13日)に面談。その場にはドジャースと10年契約を結んだばかりの大谷翔平が同席した。スポーツ界史上最高総額の7億ドル(約1015億円)で契約。契約総額の97%を後払いにする代わりにさらなる選手補強を要望し「ぜひ山本を獲得してほしい」と球団に強く進言していた大谷が“初仕事”として、補強に直接出馬した。大谷について「大谷さんはストイック。MVPを獲っても驚きがない。そのぐらい力が凄いというか、全部が凄いです」と憧れる山本の心が動いたことは想像に難くない。

 ド軍もあふれんばかりの誠意で山本を迎えた。電光掲示板に名前と背番号18のユニホーム姿の合成画像などを表示して歓迎。関係者によればアンドルー・フリードマン編成本部長、デーブ・ロバーツ監督の他、20年MVPの一塁手フリーマン、正捕手スミス、大谷の水原一平通訳らも同席したという。金銭面も日本選手の渡米時では最高額となる条件。まさに球団を挙げて交渉に臨み、最大のライバルと目されていたヤンキース、さらにメッツ、ジャイアンツなど少なくとも7球団との大争奪戦を制した。

 山本は今年3月、侍ジャパンの一員として14年ぶり3度目の世界一に貢献。シーズンでは23試合に登板し、16勝6敗、防御率1・21と圧倒的な成績を残した。勝ち星、防御率に加え、169奪三振、勝率・727で3年連続の投手4冠を獲得。チームをリーグ3連覇に導くなど、文句の付けようがない活躍を見せた。プロ7年間で70勝29敗、防御率1・82、勝率・707と高いレベルで安定。日本の至宝が満を持して海を渡る。

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