楽天・藤平8年目の挑戦 中継ぎ転向&磨き上げたフォークで光を取り戻す 

2024年02月12日 08:00

野球

楽天・藤平8年目の挑戦 中継ぎ転向&磨き上げたフォークで光を取り戻す 
<楽天金武キャンプ>シート打撃に登板した藤平は笑顔を見せる(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 かつてのドラ1が新たな持ち場で、光を取り戻そうとしている。今季、先発から中継ぎに転向する楽天の8年目右腕・藤平尚真投手(25)だ。
 16年のドラフト1位。高卒1年目の17年には3勝を挙げ将来を嘱望されたが、6年間で10勝止まり。昨秋、就任したばかりの今江新監督から中継ぎ転向を打診された。なかなか受け入れることはできなかったが、今江監督の「自分の構想の中では中継ぎでやってもらいたい」という強い言葉に「そこまで言ってもらえるなら、やったことのないところだけど、やろう」と決意を固めた。

 中継ぎ転向にあたって意欲的に取り組んでいるのがフォークだ。昨秋から「絶対に空振りを取りたい時に落ちるボールは大事になる」とさまざまな握りを試し「ある程度いい感覚で投げられた」。これまで重点を置いていたボールではなかったが、決め球にするべく、継続して習得に励んでいる。

 試しているのは落差が大きいものと、チェンジアップのように奥行きが出る2種類のフォーク。だが、打席で後者のフォークを見た先輩の岡島から「それだと(バットに)当てられる。俺は全然怖くない。それなら真っすぐがホップしてくるんだから、ストライクの真ん中ぐらいから落ちていくフォークの方が狙いづらいよ」とアドバイスを受け、前者のフォークを磨き上げている。

 7日に行われたシート打撃で早速、試投する機会が訪れた。相手はアドバイスをくれた巧打者の岡島。初球に落差の大きいフォークを投じるとバットは空を切った。藤平は「(岡島)豪郎さんは簡単に空振りしないので、試したかった。豪郎さんから空振りを取れたのは大きな自信になる」とうなずいた。

 磨き上げたフォークが、飛躍の礎になるのだろうか。大きなきっかけを与えてくれた先輩への恩返しは始まったばかりだ。(記者コラム・花里 雄太)

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