【甲子園】京都国際 2年生左腕の西村がチーム3戦連続零封導く 選抜で敗れた青森山田に雪辱し初決勝や

2024年08月20日 04:45

野球

【甲子園】京都国際 2年生左腕の西村がチーム3戦連続零封導く 選抜で敗れた青森山田に雪辱し初決勝や
<京都国際・智弁学園> 智弁学園打線相手に完封勝利を挙げた京都国際・西村(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球選手権第12日 準々決勝   京都国際4ー0智弁学園 ( 2024年8月19日    甲子園 )】 京都国際(京都)は、21年の準決勝で敗れた智弁学園(奈良)に4―0で雪辱。3試合連続零封勝利で、3年ぶりの準決勝進出を決めた。20日の休養日を挟み、21日に今春選抜の初戦で敗れた青森山田(青森)との再戦に臨む。
 記録ずくめの1勝に導いたのは、2回戦の新潟産大付戦で完封した京都国際の2年生左腕・西村一毅だった。奪三振はわずか2でも、直球を低めに集め打たせて取る投球で6安打完封。21年夏の準決勝で敗れた智弁学園との「古都対決」でリベンジを果たし、春の近畿王者が同校最高成績の4強に駒を進めた。

 「投げる瞬間まで力を入れないことを意識していた。力でねじ伏せてやるという気持ちでした」

 3回までに4与四球だった2回戦の反省を踏まえ、ストライク先行を徹底。3回先頭に四球も、次打者を注文どおりの遊ゴロ併殺に仕留めた。長打は一本も許さず「絶対に最後までマウンドを譲らないつもりでした」。終わってみれば、三塁すら踏ませない前回以上の快投を演じた。打っても1点を先制した直後の4回2死二塁で右前適時打を放ち、投打に躍動。夏の甲子園大会では89年帝京以来35年ぶりで、京都勢では81年京都商以来43年ぶりとなる3試合連続零封勝利を演出した。

 入学後は決して順風満帆だったわけではない。昨年6月の練習試合で左足に打球が直撃し、骨折。今春選抜もベンチを外れた。それを期に「それまでは惰性だったところがあった」と一つ一つの練習へ取り組む根本的な姿勢から改善。「彼を成長させてくれるなら」と、あえて選抜で西村をベンチから外した小牧憲継監督も「本当に大したもんです」と最敬礼した。

 打線も今大会初の毎回11安打。相手に気の休まる暇を与えることなく打ち続けて流れを引き寄せ、4得点と効果的に加点した。まさに投打の歯車が、かみ合った一戦。明日21日の準決勝では、今春選抜1回戦で敗れた青森山田との再戦に臨む。「夏に倒すためにはどうすればいいのかを考えてやってきた」と指揮官。さらなるリベンジ星で、歴史をさらに塗り替える。(北野 将市)

 ◇西村 一毅(にしむら・いっき)2007年(平19)7月7日生まれ、滋賀県甲賀市出身の17歳。小2から水口少年野球団で野球を始め、水口中では近江ボーイズに所属。京都国際では1年秋からベンチ入り。最速143キロ。50メートル走6秒7、遠投80メートル。1メートル77、66キロ。左投げ左打ち。

 ◯…京都国際が智弁学園に4―0で勝利。これで京都国際は2回戦から3試合連続零封勝利(2回戦4―0新潟産大付、3回戦4―0西日本短大付、準々決勝4―0智弁学園)となった。夏の甲子園大会の3試合連続零封勝利は、1989年の帝京(準々決勝11―0三重・海星、準決勝4―0秋田経法大付、決勝2―0仙台育英)以来35年ぶりで、京都勢では81年の京都商(3回戦1―0宇都宮学園、準々決勝2―0和歌山工、準決勝1―0鎮西)以来43年ぶり。

 

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