尾上松也 道なき道行く尾上右近に“金言”「嫌なことを言われる側で良かったなと思いなさい」
2024年06月08日 17:50
芸能
![尾上松也 道なき道行く尾上右近に“金言”「嫌なことを言われる側で良かったなと思いなさい」](/entertainment/news/2024/06/07/jpeg/20240607s00041000263000p_view.webp)
歌舞伎界の大名跡の生まれではない松也は、若いころからその厚い壁を崩そうと、自ら歌舞伎の公演を開いたり、ドラマやミュージカルのオーディションを受けたりと、自分なりの挑戦を始めた。その努力が実り、自分の主演興行などを打てるようにもなった。
その苦労と努力を見ていたのが、右近だった。19年、歌舞伎以外の仕事が増え始めた右近から、松也は相談を受けたという。松也は「とにかく自分のことを信じて、自分のやりたいことを信じてやるのが一番いいと思う。言ってくる人もいるかもしれないけど、気にせず耳を傾けることだ。これを聞かなくなってしまうと、自分本位になってしまうので」と助言したという。
さらに「“嫌なことを言う人はいますけど、言われる側で良かったなと思いなさい。言う側じゃなくて、言われる側で良かったなと思って受け止めろ”って言いましたね」と、深い一言も伝えたという。
兄のように慕う松也からの金言に、右近は涙した。「松也さんは基本的に、僕が人生で何か選択をした時には、すごい速度と熱量で喜んでくれるんですよ。“いいのか、これでやっていくか”って思わせてくれる」。道を切り開いてきた松也の生き様と、その言葉に、右近は背中を押されていた。
右近も唄い手の清元と、歌舞伎俳優の二刀流に挑戦し、道なき道を進んでいる。この決断に、松也は「それはよかったね。いいことだよ、お前にしかできないもん」と喜んでくれたという。右近は「誰もやったことのないことに挑戦するというのは、自分(松也)もやってきたこと。それによって環境、状況が変わる手応えをつかんできた人だと思うので、何かが動けば何かが変わるってことは、松也さんのライフワークなんだと思うんですよ」と、その助言に感謝していた。
右近が泣くほど熱い話をした思い出の場所は、東京・恵比寿のそば店。店の前に立っていた松也の姿を見つけた右近は、吸い込まれるように抱きついていた。