斎藤元彦兵庫県知事「辞職すべきものなのか」失職での出直し選を選択 不信任案可決に納得できず!?

2024年09月27日 04:41

社会

斎藤元彦兵庫県知事「辞職すべきものなのか」失職での出直し選を選択 不信任案可決に納得できず!?
県庁で会見を開き、兵庫県知事を失職して再出馬すると発表した斎藤元彦知事 Photo By スポニチ
 パワハラなどの疑惑告発文書問題を巡り兵庫県議会で不信任決議を受けた斎藤元彦知事が26日、県庁で記者会見し、30日付で自動失職し、出直し選挙に出馬すると表明した。議会解散は選ばなかった。「対応に至らなさがあった」とした一方「改革を止めるわけにはいかない。仕事を続けたいとの思いで出直したい」と述べた。県政混乱を招いた問題はトップの失職に発展。失職後50日以内に知事選が行われる。11月中の投開票が濃厚とみられ、衆院解散・総選挙と重なる可能性もある。
 午後3時、報道関係者で埋め尽くされた記者会見室に、斎藤氏は黒のスーツ姿で現れた。会見冒頭は県政改革の成果をアピール。地元の高校生から激励の手紙をもらい出直し選を最終決断したと明かし、涙を浮かべる場面もあったが、さながら再出馬の選挙演説のように、知事給与削減や行財政改革などの自らの実績に関する言及に終始。会見開始から約10分後に、ようやく疑惑告発文書問題について「県民におわびしたい」と頭を下げた。

 「解散は私の中で最初からなかった。私の対応が問題視され自ら信を問うのが大事だ」「まだ知事職を続けたいという気持ちから辞職ではなく失職」と失職を選択した理由を説明。「結果として県政の混乱を招いている現状に責任はある」とするものの県議会による不信任決議について「本当に知事が辞職すべきものなのかという思いが根底にある」と漏らす一幕もあった。

 斎藤氏が自動失職後の知事選で再選した場合は、公選法の規定で新たな任期は4年。辞職を選んでいたら、再選しても従来任期の来年7月まで。今後の任期を踏まえての選択かという質問は否定した。斎藤氏の再選は不透明だが、候補者次第で知名度は“全国区”となった斎藤氏が有利との見方もある。自民党の対抗馬の選定は難航。関係者によると、現役の県庁幹部は打診を固辞、中央省庁官僚は不発に終わった。維新は相乗りに否定的で共産党は支援する候補を既に決めている。

 乱立含みの展開に、ある県議は「斎藤氏再選の目が出てしまう」と危機感を隠さない。過去に不信任を受けて再選した首長は2002年の田中康夫長野県知事(当時)のみ。斎藤氏が“第2の田中康夫”になる可能性もゼロではない。

この記事のフォト

おすすめテーマ

社会の2024年09月27日のニュース

特集

社会のランキング

【楽天】オススメアイテム