東京五輪金の志土地真優 パリ五輪絶望的も「この気持ちのままで終わるのは悔しい」

2023年06月16日 13:55

レスリング

東京五輪金の志土地真優 パリ五輪絶望的も「この気持ちのままで終わるのは悔しい」
<令和5年度明治杯レスリング 全日本選抜選手権大会 2023年世界選手権大会日本代表選考会>女子53キロ級準々決勝。藤波に敗れ、引き揚げる志土地(撮影・河野光希) Photo By スポニチ
 【レスリング明治杯全日本選抜選手権第2日 ( 2023年6月16日    東京体育館 )】 女子53キロ級準々決勝で、東京五輪金メダルの志土地(旧姓向田)真優(ジェイテクト)が21年世界女王の藤波朱理(日体大)にフォール負けを喫した。志土地はメダル獲得で24年パリ五輪代表に内定する9月の世界選手権(ベオグラード)代表入りへの道が断たれ、2大会連続の五輪出場は絶望的な状況に追い込まれた。
 今大会はノーシードだった志土地は初戦を突破後、藤波と対戦。両者の対戦は今回が初めてで、会場は異例の早期決戦に異様な静寂に包まれた。第1ピリオドは先に2点を先取された志土地だが、2分頃にがぶり返しで2点を返し、2―3で終了。しかし第2ピリオドは1分過ぎに連続してポイントを許すと、最後は5分37秒、フォールされて力尽きた。

 試合後に取材に応じた志土地は、「2ポイントは思い切っていけたが、相手はそれ以上に強かった。パリ五輪は凄く厳しい状況になってしまった」と話し、大粒の涙をこぼした。この勝利で五輪3連覇を超える120連勝を達成した藤波に対しては「組手が上手でメンタル面もトップレベル。手足も長い。ディフェンスも強かった」と称えるしかなかった。

 東京五輪後に担当コーチだった翔大さんと結婚。当初はパリ五輪へモチベーションが上がりきらなかったというが、再び闘志に火を付けてくれたのが藤波の存在だったという。同じ三重県四日市市出身の後輩のセンセーショナルな活躍を目にして、「藤波選手がいたから、パリへ向けてモチベーションを維持できた」と感謝。早期の対戦も望んでいたといい、「続ける理由も、藤波選手とやりたいのもあった」と話した。

 自力でのパリ五輪出場への道は断たれ、今後の去就に注目が集まるが、「この気持ちのまま終わるのは悔しい」と現役続行を示唆。東京五輪後も休まずに走り続けてきただけに、大会後はしばらくは休養し、心根から湧き上がる思いと向き合う。

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