高1でインターハイ800M制した久保凜 いとこはサッカー久保建英 「自分も世界で活躍したい」

2023年08月23日 07:00

陸上

高1でインターハイ800M制した久保凜 いとこはサッカー久保建英 「自分も世界で活躍したい」
全国高校総体女子800メートル表彰式で賞状とトロフィーを手にする久保凜
 【オリンピアンロードの歩き方】五輪を目指すアスリートや関係者らを取り上げるコラムの今回は、陸上女子中距離界の新星、久保凜(15=東大阪大敬愛高)。今月の全国高校総体では、1年生ながら800メートルを制した。サッカー日本代表MF久保建英(22=Rソシエダード)のいとこは、トラックで“世界進出”を目指している。
 数年後の世界選手権で、久保が日本代表として走っているかもしれない。今月に北海道で開催された全国高校総体。予選を1組1着、準決勝を全体トップのタイムで通過すると、決勝は残り200メートルでラストスパートを仕掛けて先頭でフィニッシュした。14年大会の高橋ひな(西脇工)以来、9年ぶりに同種目を1年生で制し、今後の大きな可能性を感じさせた。

 将来の目標を「五輪に出場すること」と語る高校1年生。父・建二郎さんの兄が日本代表MF久保の父で、2人はいとこの間柄だ。自身も小1から小6まで和歌山の串本JFCに所属し、主に右MFとしてプレー。なでしこジャパンのMF澤穂希やブラジル代表FWネイマールに憧れ、近畿大会にも出場した。

 陸上との出合いは突然だった。小学校の高学年の頃、串本町の駅伝監督だった祖母から「大会に出てみない?」と誘われた。興味本位で走ってみると、サッカーで培ってきた走力を発揮し、いきなり区間新記録をマーク。「陸上をやってみたいな」と思い始め、潮岬中から本格的に競技を始めた。

 練習を重ねて力をつけ、昨年の全日本中学校陸上競技大会で800メートルを制して中学日本一に輝いた。だが、上には上がいた。昨年10月のジュニア五輪U16大会1000メートルは4位。優勝したのは、同じ中学3年のドルーリー朱瑛里(現津山高)だった。今年1月の全国都道府県対抗女子駅伝では同じ3区を走り、久保は区間2位の9分21秒で8人抜き。一方のドルーリーは大会新の9分2秒をマークし、17人抜きで久保以上の衝撃を与えた。

 「(ドルーリーに)中学の時は足元にもおよばなかったけど、高校になって練習を積んで、少し近づけたのかなと思います」

 勧誘を受けた東大阪大敬愛高に進み、高校年代でも頭角を現した久保。6学年上の建英とは長く会えていないが「世界で活躍しているのが凄い。自分も陸上で将来、世界で活躍したい」と話す。現在は父を串本に残し、母と2人の兄と大阪府内で4人暮らし。いとこの存在も励みに、夢舞台へと突き進む。

 ◇久保 凜(くぼ・りん)2008年(平20)1月20日生まれ、和歌山県串本町出身の15歳。潮岬中から本格的に陸上を始め、今春に東大阪大敬愛高に入学。現在は主に800メートルに取り組み、今後は1500メートルにも挑戦予定。憧れは東京五輪1500メートル8位入賞の田中希実(ニューバランス)。1メートル67。

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