不安抱えた松田瑞生の42・195キロは美談か否か…新谷仁美「周囲がそれを良しとするのは違う」

2023年08月26日 19:36

マラソン

不安抱えた松田瑞生の42・195キロは美談か否か…新谷仁美「周囲がそれを良しとするのは違う」
新谷仁美 Photo By スポニチ
 【陸上・世界選手権第8日 ( 2023年8月26日    ハンガリー・ブダペスト )】 女子マラソンが英雄広場発着の周回コースで行われ、松田瑞生(28=ダイハツ)が、2時間29分15秒で日本勢最高の13位だった。
 15キロで一度は集団から遅れかけたが執念でカムバックすると、25キロからは日本勢のトップを駆けた。詳細は明かさなかったが、今大会に向けて足を故障していた。「1カ月ほど走っていなかった。出場は会見の前に決めた」と出場決断は2日前だったという。コンディションは万全ではなく、ゴール後は大会スタッフの肩を借りて足をひきずるシーンもあった。

 不安を抱えた中での42・195キロ。日本歴代2位の記録を持つ新谷仁美(積水化学)は、レース後に自身のSNSを更新し、「体調不良や怪我を抱えながらでも走った、と美談にしようとする人いるけど、美談で済まされる問題じゃない。『怪我をしてでも走らないといけない』っと思ってしまう選手が出てくるのでやめていただきたいです」とした上で、「走る、走らないを選ぶのは選手本人だけど、周囲がそれを良しとするのは違うと思います。」とつづった。

 松田はレース後、涙を浮かべたものの、表情は清々しかった。「たくさんの方に支えてもらって、このスタートラインに立つ素晴らしさ、うれしさ、そういうものを感じさせていただきました。たくさんの方に応援いただき、ありがとうございました。また諦めず頑張りたい」と話した。

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