ウクライナ出身2人目の力士・安青錦「自分の相撲取れた」快勝デビューで新たな一歩

2023年11月12日 10:36

相撲

ウクライナ出身2人目の力士・安青錦「自分の相撲取れた」快勝デビューで新たな一歩
<九州場所初日>旭将里(左)と対戦したウクライナ出身の安青錦 Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所初日 ( 2023年11月12日    福岡国際センター )】 今場所から序ノ口の番付にしこ名が載ったウクライナ出身の安青錦(19=安治川部屋)がデビュー戦を白星で飾った。
 膝のケガから5場所ぶりの本格復帰を期す幕下経験者の旭将里(28=大島部屋)を相手に、立ち合い低く当たってすぐに左で前ミツを引いて下手出し投げ。「自分の相撲が取れた」と狙い通りの快勝だった。

 母国ウクライナがロシアによる軍事侵攻を受けて安全に生活できる環境を失い、昨年4月に日本へ避難してきた。「家族のために頑張りたい。助けたい」という思いで角界入り。しこ名には母国の国旗の色「青」が入り、故郷に「錦」を飾る意味が込められている。今場所から番付に載ったそのしこ名の上には、出身地「ウクライナ」の文字。「前は獅司関だけだったけど、2人いるのでうれしい」と故郷に思いをはせた。

 初陣を白星で飾り、次の目標を問われると「2勝」と答えた。先を見ずにまずは目の前の一番に集中する心構えだが「次は3勝、と少しずつ…優勝したいですね」と本音も。期待の大きな19歳が力士人生の“新た”な一歩を踏み出した。

 ◇安青錦 新大(あおにしき・あらた)本名=ダニーロ・ヤブグシシン。2004年(平16)3月23日生まれ、ウクライナ・ビンニツァ出身の19歳。幼少期から相撲、柔道、レスリングに取り組む。19年世界ジュニア相撲選手権大会中量級(100キロ未満)3位。21年欧州相撲選手権100キロ未満級優勝。22年4月に来日し、関大相撲部で稽古。22年12月、安治川部屋に入門。1メートル80、125キロ。しこ名の下の名「新大」は、日本で一緒に生活した当時関大相撲部主将の山中新大さんから。

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