【第100回早慶戦】36年ぶり国立開催で早大圧勝 伊藤主将「普段とは違うと感じる試合」

2023年11月24日 05:00

ラグビー

【第100回早慶戦】36年ぶり国立開催で早大圧勝 伊藤主将「普段とは違うと感じる試合」
<早大・慶大>100回を迎えたラグビー早慶戦が国立で開催される(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【ラグビー関東大学対抗戦Aグループ   早大43―19慶大 ( 2023年11月23日    東京・国立競技場 )】 1922年の初対戦から節目となる100回目の対戦を迎えた伝統の定期戦は早大が慶大に43―19で快勝し、5勝目(1敗)を挙げた。FB伊藤大祐主将(4年)を筆頭にNo・8松沼寛治(1年)ら6選手で計6トライの猛攻。先輩たちが築き上げた歴史を大田尾竜彦監督(41)指導の下で継承し、特別な一戦で花を添えた。定期戦(対抗戦)での通算対戦成績は、早大の73勝7分け20敗となった。
 独特の雰囲気で普段の順位争いを超越し、両校の意地がぶつかるプライドを懸けた戦い。それが早慶戦。100回目の定期戦を記念し、87年以来36年ぶりとなる国立開催に2万7609人の観衆が駆けつけた。「重圧というか普段とは違うと感じる試合。100回目という意味をかみ締めることに価値がある」。節目の一戦でトライを奪い、勝利に導いた伊藤主将は、自らに言い聞かせるように語った。

 この試合に向けたミーティングで、03年の主将だった大田尾監督が「慶応はコンタクトエリアでプレッシャーをかけるというカラーや強みがはっきりしている。ブレークダウン(ボール争奪戦)やコンタクトで勝負していこう」と伝えた。ボールを素早く展開する伝統的攻撃スタイルに加え、相手が得意とする接点でも圧倒。パス展開から伊藤が、ラインアウトモールからフッカー佐藤がインゴールに飛び込んだ。

 後半には、伝統の一戦を初めて経験した松沼とWTB矢崎による1年コンビもトライを奪った。「小学校の頃から(地上波)テレビ中継でやっていたのが、早慶戦と早明戦(早大―明大戦)。それを見ていて憧れを抱いた」と松沼。1年生たちは寮で同部屋の先輩たちから「めっちゃ注目されるよ」と、その重みを伝えられていた。

 「もっと上を目指し、慶応さんと切磋琢磨(せっさたくま)して、これからも100回、それ以上の伝統をつないでいけるように」と伊藤主将。偉大な先輩たちが紡いできた歴史に新たな一ページを加えた。


 ≪慶大 1月から対策も実らず≫ 最初の20分で3トライを与え、終始セーフティーリードを許して完敗。定期戦では14年度の引き分けを挟んで12連敗となり、青貫浩之監督は「特に気をつけていた規律が修正できなかった」と肩を落とした。1月中旬の新チーム始動から、常に早大戦を意識して練習やトレーニングに取り組んできたものの、接点やセットプレーで後手に回った。前半23分に個人技でトライを挙げたSO山田(4年)も「1年間の準備が実らずショックはある」と話した。

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