×

奇跡!14秒後に風に押されカップイン 4位浮上の渋野日向子「奇麗な吐き気(笑)」重圧乗り越える

2024年06月03日 01:30

ゴルフ

奇跡!14秒後に風に押されカップイン 4位浮上の渋野日向子「奇麗な吐き気(笑)」重圧乗り越える
渋野日向子(AP) Photo By AP
 【米女子ゴルフツアー 全米女子オープン第3日 ( 2024年6月1日    米ペンシルベニア州 ランカスターCC=6629ヤード、パー70 )】 5位から出た渋野日向子(25=サントリー)が7バーディー、3ボギーの66をマークし、通算3アンダーの207で首位と2打差の4位に順位を上げた。19年全英女子オープン以来2度目のメジャー制覇を視界に捉えた。21年大会覇者の笹生優花(22=フリー)は69で回り、通算2アンダーの5位。ミンジ・リー(28=オーストラリア)ら3人が通算5アンダーで首位に並んだ。
 逆転Vへ奇跡の追い風か。14番、グリーン右カラーでの3打目で渋野はパターを握った。ピンまで10メートル。絶妙なタッチで転がしたボールはカップをのぞき込むように縁に止まった。14秒後、ゆっくり動き出して「コロン」とバーディーを告げる音が鳴る。固唾(かたず)をのんで見守っていた渋野の笑顔がはじけ、ギャラリーからも大歓声が湧き起こった。

 「もう半分浮いてる感じだったから、待っていたら風に押された。ラッキー」。運を味方につけると、さらに16番、18番でもバーディー。終わってみれば、この日のベストタイとなる66をマーク。パット数27の数字が示すようにグリーン上でさえわたった。

 全米女子では4位と奮闘した20年大会以来の決勝ラウンド。全英女子で優勝経験のある渋野にも重圧は押し寄せた。「緊張で吐きそう」。ただ、予選通過2度のみという今季の不振を引きずって臨んだ初日とは緊張の種類が違う。「楽しさもあるし、良い吐き気、奇麗な吐き気。すみません(笑い)」。“しぶこ節”が飛び出したのは復調を感じている証拠だ。いつも数えているというバーディーも7つ積み上げたが、「数えていなかった。集中していた。久しぶりの感覚」とゾーンに入ったラウンドだった。

 2打差の首位には21年エビアン選手権、22年全米女子優勝のミンジ・リー、さらに1打差で自身を追う5位には21年全米女子を勝った笹生もいる。歴代のメジャー女王らを中心に繰り広げられる優勝争い。「この位置にいると勝ちたい気持ちが芽生えてくる。悔いのないプレーができればいい」。復活を期すスマイリングシンデレラに、勝負の18ホールが待っている。

 ▽ホールにせり出している球の扱い ゴルフ規則13・3aによると、選手の球の一部がホールのへりにせり出している場合には、選手がそのホールに歩み寄るための時間に加え、その球が落ちるかどうかを確かめるためにさらに10秒間待つことが認められている。待ち時間内にホールに落ちた場合、その選手は直前のストロークでホールアウトしたことになる。

おすすめテーマ

2024年06月03日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム