ソフトB・有原 育ててもらった「特別な場所」神宮で954日ぶり日本復帰星に感慨「特別な1勝」

2023年06月14日 05:00

野球

ソフトB・有原 育ててもらった「特別な場所」神宮で954日ぶり日本復帰星に感慨「特別な1勝」
<ヤ・ソ>ウイニングボールを手に笑顔の有原(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 【交流戦   ソフトバンク5―1ヤクルト ( 2023年6月13日    神宮 )】 ソフトバンクは13日のヤクルト戦で先発の有原航平投手(30)が、思い出の神宮で6回1失点の好投を見せ移籍後初勝利を挙げた。日本球界では日本ハム時代の20年11月1日以来954日ぶり白星となった。打線は初回、中村晃外野手(33)が初回先頭打者弾を放てば、5回に近藤が9号2ラン、7回には今宮にも3号2ランが飛び出し、今季初の1試合3発で有原を援護、連敗を2で止めた。
 慣れ親しんだ神宮の夜風が心地いい。有原が早大時代にリーグ戦通算19勝を挙げ「特別な場所」と話していた神宮で日本球界3年ぶりの白星。「ここで育ててもらったという思いがあるので特別な1勝になったと思います」と勝利をかみしめた。

 非凡な修正能力を発揮し、日本ハム時代の20年11月1日のオリックス戦以来、954日ぶりとなるNPB勝利をつかんだ。「前半はボールが操れていなかった」。2回までに46球を投じ、ワンバウンドが8球もあった。それでも、1―0の初回2死一塁で村上をチェンジアップで空振り三振に斬るなど、何とかしのいだ。

 3回以降は「落ちる球の精度が良くなかった分、ボールを何とか動かしてと思った」と切り替えた。1―0のままで迎えた4回に1死一、二塁のピンチを背負うも、中村をツーシームで二ゴロ併殺に料理。「粘りの投球ができた」と振り返った。

 6回1死では早大の先輩である青木から右翼ポール際に大飛球を打たれた。ファウルの判定だったが、リクエストで覆って本塁打となった際にはマウンドで拍手するようなそぶりを見せた。「自分を鼓舞するというか、切り替える意味でしました」。後続は封じて6回1失点に抑えた。

 昨年まで2年間プレーした大リーグでは右肩手術やマイナー暮らしを味わい、通算で3勝に終わった。それでも「毎日、うまくなりたいと思っていた。何事にも動じなくなったし、確実に成長した」。たくましさを身につけて、日本での再起を図った。

 ソフトバンクに新天地を求めたが、春季キャンプで出遅れて開幕1軍を逃し、6日のDeNA戦が初登板だった。2試合で12回2/3を投げ2失点(自責1)で防御率0・71と抜群の安定感だ。藤本監督は「この前もいいピッチングだったし、信頼してますよ」と2試合続けての好投に感謝した。

 チームの連敗は2で止まり、21年から続いていたヤクルト戦の連敗を6で止めた。「本当にここからがスタートだと思う。チームに貢献できるように1イニングでも多く投げたい」と有原。大関、藤井が離脱中の先発陣に光が差し込んだ。(森 寛一)

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