落合先輩やりました!秋田工 古豪討ち発進 嵯峨 同じ背番6同じ内角さばきで適時三塁打

2023年07月08日 04:30

野球

落合先輩やりました!秋田工 古豪討ち発進 嵯峨 同じ背番6同じ内角さばきで適時三塁打
<秋田・秋田工>初戦突破を決め喜ぶ秋田工ナイン(撮影・村井 樹) Photo By スポニチ
 【高校野球秋田大会1回戦   秋田工5-2秋田 ( 2023年7月7日    こまち )】 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は7日、9大会で継続試合2試合を含む23試合が行われた。秋田では開幕戦で3度の3冠王に輝いた落合博満氏(69)の母校・秋田工が古豪・秋田を破り、チームの公式戦初勝利。
 上半身を目いっぱい反らし、青空に向かって校歌を響かせた秋田工ナイン。校歌を歌い終えた選手は、満面の笑みで応援席へ駆け出した。

 「落合さん、僕たち勝ちましたよ」

 堂々と胸を張りながら語り出したのは「2番・遊撃」の嵯峨遼大(3年)だった。1―0の3回1死二塁から貴重な追加点となる右中間適時三塁打で、今チーム公式戦初勝利に貢献。しかも甲子園大会の第1回大会準優勝など、春夏24度の甲子園出場を誇る古豪・秋田を破っての白星だった。

 3度の3冠王を獲得した落合氏の母校。嵯峨は左打ちだが「工業の先輩で一番、尊敬している」と語り、同氏の現役時代の打撃をYouTubeで見て、バットの使い方などを研究する。「左右は違うが、落合さんのようにギリギリまで自分のタイミングに呼び込んで強く打つことは意識してきた」。3回の一打は内角直球を引きつけて右肘をうまく抜いて放った一打。落合氏も内角球攻略時に見せたようなバットさばきに「ここぞでやってきた成果が出てうれしい」と笑った。

 遊撃のレギュラーの嵯峨は、落合氏が現役時代に長年つけていたのと同じ背番号「6」を背負っている。次戦に勝てば落合氏の高校時代の最高成績だった3回戦進出に並び、その先には86年以来37年ぶり3度目の夏の甲子園がある。「次も校歌を歌えるよう、また勝利に貢献したい」と嵯峨。東北はこの日、4地区の夏がスタート。秋田ではチーム公式戦初勝利という、フレッシュな白星で幕を開けた。

 ◇嵯峨 遼大(さが・りょうた)2006年(平18)1月28日生まれ、秋田県出身の17歳。泉中から秋田工へ進み、1年秋からレギュラーとなった。参考にしている選手は同校OBの落合博満氏。1メートル74、64キロ。右投げ左打ち。

 《落合博満氏の秋田工時代》秋田県男鹿市(当時潟西村)出身で県内のいくつもの名門校から誘いを受けたが、卒業後の就職を念頭に秋田工に進学。投手として野球部に入部もすぐに主軸打者となり、肩を壊して野手に転向した。だが落合氏本人が「7回やめて、8回野球部に戻った」とするように体育会系の雰囲気などを理由に、大会直前以外は練習にほぼ顔を出さず、最高成績は秋田での3回戦進出だった。

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