85年猛虎フィーバーの裏で起きた「悲劇」の後日談 山本和行氏「カチンと来た」

2023年07月08日 15:22

野球

85年猛虎フィーバーの裏で起きた「悲劇」の後日談 山本和行氏「カチンと来た」
元阪神の山本和行氏            Photo By スポニチ
 元阪神の守護神で、通算116勝130セーブを挙げた山本和行氏(74)がYouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」に登場。日本中に熱狂を呼んだ1985年(昭60)の猛虎フィーバーの裏側で起きた「悲劇」について振り返った。
 山本氏にとって、野球人生最大のピンチとなったのが同年9月4日の中日戦。試合前の練習で左足アキレス腱を断裂する重傷を負った。その時点で5勝11Sをマークし、中西清起との「Wストッパー」を担った男の戦線離脱。優勝争いを演じるチームにも、大きな衝撃が走った。

 「それまでの長年の疲労が足にたまっていたと思うんですけど、(その年は)あまり調子が良くなかったんですよ。で、9月になった頃に調子が良くなって、走り込みが足らないから走らないかんな、と思って、走り出したら、ピっと切れた」

 負傷した時、山本氏は36歳。年齢に加え、当時のプロ野球界でアキレス腱を断裂して復帰したのは、門田博光さん(2023年死去)らごく一部で、山本氏も「ああ、もしかしたら、これで終わりかな」と一度は「覚悟」を決めたという。

 傷心のベテラン左腕を奮い立たせたのが、病院で見た新聞の見出しだった。「山本絶望って書いてあって。いかにも野球人生が終わった風に書かれていて、カチンと来た」

 頭をもたげた反骨心が、驚異的な回復を実現する。担当医師は完治まで「1年」と告げたものの、山本氏は「10カ月」を目標にリハビリを開始。実際には翌86年の開幕戦のマウンドに3番手投手としてマウンドへ。「悲劇」から、わずか半年余りで、完全復活を遂げた。

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