「成長できた」JR西日本152キロ右腕・石黒が挑む雪辱舞台 変身見せる都市対抗に

2023年07月08日 08:00

野球

「成長できた」JR西日本152キロ右腕・石黒が挑む雪辱舞台 変身見せる都市対抗に
JR西日本・石黒佑弥
 第94回都市対抗野球大会(7月14日開幕、東京ドーム、スポニチ後援)に出場するJR西日本(広島市)は、同15日の第1試合でパナソニック(門真市)との初戦に臨む。最速152キロ右腕のエース・石黒佑弥(22)は、昨年からの成長を証明する全国舞台にしようと気合が入っている。
 「去年は全国大会のレベルの高さを感じました。今の自分は、全国では勝てないのだな…と力不足を痛感しました」

 星城高(愛知)から入社3年目の昨年、主戦投手として都市対抗に出場した。初戦だった四国銀行戦の先発を託されると、6回2/3、2失点の力投で延長10回のサヨナラ勝ちを呼んだ。しかし、次戦の準々決勝・ENEOS戦では自慢の直球が通用しなかった。社会人屈指の強打者・度会隆輝にフォークをバックスクリーンまで運ばれるなど、5回途中8安打6失点で降板した。

 「直球でファウルを取ったりしながらカウントを稼ぐタイプだけど、ファウルが取れずに直球を弾き返された。直球も変化球も精度が高くなく、自分の力のなさを感じました」

 この屈辱が投球スタイルを見直すきっかけになった。「直球で押していくだけでは、その直球を狙われる。変化球の割合を少し増やそうと思った。そうすることで直球を生かせるようになりました」。今年はカットボールなどの変化球を積極的に投じる。都市対抗2次予選では、伯和ビクトリーズ戦で完封勝利を挙げるなど登板3試合で計17イニング無失点。新スタイルが奏功した。

 「直球と変化球を上手く使い分けられているのかなと思います。大事な試合で結果も残せましたし、成長できていると思います」

 高3夏に全国を驚かせた。愛知大会2回戦で石川昂弥(現中日)を擁する東邦打線を3失点に抑えると、打っては3ランを放つなど8回コールド勝ちを飾って話題を呼んだ。「3年夏に愛知で8強入りできたことで、もう一つ上のレベルにも挑戦したいと思うようになりました」。プロ野球選手を目指して社会人野球を選んだ。しかし、ドラフト解禁年の昨年は指名漏れを味わった。「全国で勝ってこそ良い投手。チームの勝利に貢献したいです」。ひと皮むけた姿を披露するべく、東京ドームに戻る。

 ◇石黒 佑弥(いしぐろ・ゆうや)2001年(平13)6月20日生まれ、愛知県江南市出身の22歳。藤里小1年から藤里スポーツ少年団パワーズで野球を始め、宮田中では軟式野球部に所属。星城(愛知)では1年春からベンチ入りし2年秋からエース。甲子園出場はなし。JR西日本では3年目から主戦となり、22年都市対抗で2試合に先発。1メートル80、82キロ。右投げ右打ち。

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