ソフトB緊急先発スチュワートが魂の力投6回1失点も無念「自分のベストを出すことができた」

2023年09月20日 05:00

野球

ソフトB緊急先発スチュワートが魂の力投6回1失点も無念「自分のベストを出すことができた」
<楽・ソ>ソフトバンク・スチュワートは6回1失点(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク2―3楽天 ( 2023年9月19日    楽天モバイル )】 CS切符獲りへ魂の力投だ。3位のソフトバンクは19日、4位楽天と対戦し、“緊急先発”となったカーター・スチュワート投手(23)が、気迫の投球を見せ6回1失点。勝ち越した直後の7回に2番手・又吉が逆転を許し4勝目はお預けとなった。直接対決2連戦の初戦を落とし、ゲーム差は1・5。楽天モバイルでは7連敗で今季の楽天戦の負け越しも決まったが、残り13試合へ離脱者続出の窮地を救う光明となった。
 両肩で呼吸しながらサインにうなずいた。1―1の6回2死二、三塁、小郷に対するスチュワートの93球目は156キロ高め直球。狙い通りに空を切った。「ワーオ!、ワオ!」と野獣のように叫び、両腕をクロス。足を上げる独特のガッツポーズを2度もかました。

 「6回まで、チームが勝つための投球はできた。一人ずつ、一球一球、自分のベストを出すことができた」

 来日5年目右腕の魂のシャウトは、結果的に1―1で迎えた直後の7回の攻撃で、敵の守りに圧力をかけることになった。2死一、三塁で打席は甲斐。先発則本の初球スライダーを引っかけた打球は三ゴロ。小深田は捕球後に小刻みにステップ。一塁への焦った送球は悪送球となり三走・近藤が生還して一時は勝ち越した。

 18日の日本ハム戦で先発予定だった東浜が17日に体調不良で離脱。板東が代役を務めた影響で、19日にロングリリーフで待機予定だったスチュワートに出番が回ってきた。急きょの先発に加えて来日初の楽天モバイルでの登板を、気迫で押した。2回2死一塁で辰己の中三塁打で先制を許すも続く鈴木大を一邪飛。4回に味方が追いつくと5回2死一塁で小深田を空振り三振に斬って、ほえた。

 「7回も上がることができれば良かったが…。いろんなところで投げたけど一番好きな感じのマウンドだったかも」

 6回4安打1失点。初舞台への好印象を残し役割を終えた。ただ、降板直後の7回。リリーフ陣がつかまった。1点リードで又吉が先頭の辰己に四球。同2死一、三塁で村林に左越えの決勝2点打を浴びた。接戦を落とした藤本監督は「カーターは6回まで行ってくれたけどね。でも18日と同じで先頭に四球。接戦でのうちの失点は四球」とうなだれた。昨季の同じ課題が再び浮き彫りになるとともに4位楽天には1・5差に迫られた。これで、楽天モバイルでは7連敗。対楽天にも8勝13敗。CS進出のかかる直接対決4試合を残しての負け越しが決まった。

 「次はもっといい投球をしたい」。スチュワートの闘魂を十分に感じ取った藤本監督は「あす、何とか全力で勝ちに行きます」。守りを引き締め直し、やられた分、やり返す。(井上 満夫)

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