阪神戦力外の望月 現役引退を決断「イメージしているボールが投げられなくなった」

2023年11月10日 04:00

野球

阪神戦力外の望月 現役引退を決断「イメージしているボールが投げられなくなった」
19年8月、プロ初勝利を挙げて笑顔でポーズを決める望月
 阪神を戦力外となった望月惇志投手(26)が9日、現役引退を決断した。「自分のイメージしているボールが投げられなくなったので」と明かした。
 昨年9月に右肩関節唇の修復手術を受けて懸命にリハビリに取り組んできたが「手術する前よりは良くなりましたけど、打者と全力で戦えるまでは戻らなかった」と15日の12球団合同トライアウト前に一区切りをつけた。

 故障を経験しながらも、最後まで追い求めたのは一番の武器だった直球。「投球スタイルをシフトチェンジしたこともありましたけど、1軍で投げるためにはどうするかと考えた時に自分のまっすぐを取り戻したいと思った」と最速159キロの直球を磨き、復活する姿を思い描いてきた。だが、今年は2軍で13試合の登板。支配下登録への返り咲きはできず、3年ぶりの1軍昇格はならなかった。

 15年ドラフト4位で横浜創学館から入団。3年目の18年には自己最多37試合に登板した。入団前から憧れだった藤川球児氏とも自主トレを行い「球児さんには本当にいろいろなことを学びましたし、経験をさせてもらいました」と感謝した。

 プロでの8年間ではコロナ下でのプレーも経験。「ファンが一人もいないところで投げたこともある。ファンの人がいる甲子園がいかに素晴らしいか感じました。いろんな人に感謝したい」と振り返った。今後は未定ながら「前に進んでいきたい」とセカンドキャリアを見据えた。

 ◇望月 惇志(もちづき・あつし)1997年(平9)8月2日生まれ、神奈川県出身の26歳。横浜創学館では甲子園出場なし。15年のドラフト4位で阪神入団。16年10月1日の巨人戦に救援でデビューし、17年は腰痛や右肘の張りで1軍登板なし。19年8月22日、DeNA戦先発でプロ初勝利。同年、巨人とのCSファイナルS第1戦先発に抜てき。21年オフの自由契約を経て、22年から育成選手。1メートル90、93キロ。右投げ右打ち。

おすすめテーマ

2023年11月10日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム