野球しようぜ!大谷が国内の全小学校にグラブ計6万個寄贈 野球界の未来のために「将来一緒にできたら」

2023年11月10日 02:30

野球

野球しようぜ!大谷が国内の全小学校にグラブ計6万個寄贈 野球界の未来のために「将来一緒にできたら」
全国の小学校にグラブを寄贈すると発表した大谷 Photo By スポニチ
 野球しようぜ!エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)が9日、自身のインスタグラムを更新し、日本国内の全小学校約2万校に3つずつ、約6万個の子供用のグラブを寄贈すると発表した。かねて競技人口減少や人気低下が課題の野球界の未来を憂い、底辺拡大に貢献したい意向を示していた二刀流スターは、ファンサービスも規格外。全国の子供たちに夢と希望を与える、ビッグなプレゼントとなる。 
 もう十分に子供たちに夢を与えている大谷が、グラウンド外でも子供たちに笑顔を届ける仰天プランを実行する。午後1時過ぎに自身のSNSに直筆サインとともに「野球しようぜ!」と記したメッセージを公開。契約するニューバランス社製のロゴ入りグラブが詰められた段ボールの写真もアップし、日本国内約2万校の全小学校にジュニア用グラブ3個ずつ、計約6万個を寄贈することを報告した。

 野球選手による北海道から沖縄までの全国規模の寄贈は極めて異例。スケールの大きさは二刀流でのパフォーマンスと同様に規格外だ。対象の小学校は国公私立だけでなく、特別支援学校も含まれている。大谷はSNSで「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたら嬉(うれ)しいです。このグローブを使っていた子供達と将来一緒に野球ができることを楽しみにしています!」とつづった。

 日本国内の野球の競技人口減少や人気低下は喫緊の課題で、小学生(学童)の野球人口は19年についに20万人を切った。かねてこの野球界の現状への思いを口にしてきた大谷は、ニューバランス社のリリースで「このグローブが、私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます」との談話も公開。同社によれば「(大谷は)子供たちが楽しくキャッチボールする場面を想像しています」という。子供たちの体力向上や健康促進も狙いの一つで、大谷は同リリースで「子供たちが野球というスポーツに触れ、興味を持つきっかけになってほしいと願っています」とコメントした。

 大谷自身、小学2年から野球を始め、花巻東では2年夏、3年春の甲子園に出場し、プロへの扉を開いた。何より野球を通じて生涯の仲間にも出会い「野球こそが、私が充実した人生を送る機会を与えてくれたスポーツ」(同リリース)と感謝の念が尽きない。そんな思いを胸に成長を続け、今年は3月のWBCでMVPに輝くなどして侍ジャパンの世界一奪還に貢献し、エンゼルスでも44本塁打で日本選手初のタイトルも奪取した。メジャー6年目で初めてFAとなったこのオフは、大争奪戦が予想されている。

 自身の去就が注目される中で発表した夢企画。育ててくれた日本野球界全体への感謝、そして未来を担う子供たちへの期待を、その行動に込めた。(柳原 直之)

 ≪深刻な学童野球の人口減少≫軟式球を扱う小学生(学童)の野球人口は10年は29万6480人だったが年々減少し、昨年は17万309人まで落ち込んだ。硬式球を使用するリトルリーグも14年から減少の一途をたどり昨年は6300人。少子化による小学校数の減少も深刻で18年に初めて2万校を割り込み(1万9892校)、今年は1万8979校。

 ≪14年楽天は東北の1年生に帽子≫NPBでは楽天が14年から東北6県の小学1年生に球団ロゴ入りの帽子を配り、同年は2100校、約7万人に届けた。DeNAは15年12月に神奈川県内の約72万人の子供たちを対象に、球団創設5周年の記念ロゴ入り野球帽を配布。西武は18年から埼玉県内の小学生へ帽子を配っており、今年6月には約800校の新1年生約6万人にプレゼントした。ロッテは11年から特製の夏休み教材「マリーンズ算数ドリル」を作製し、千葉市内の全118小学校に無償配布を始めた。

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